そういえば、90~00年代に三強種牡馬と言われたサンデーサイレンス、ブライアンズタイム、トニービンって、海外の流行から外れた血統だねぇ。
逆に、ヨーロッパの名種牡馬であるサドラーズウェルズ産駒のオペラハウス(キングジョージなどG1・3勝、93年の全欧年度代表馬に選ばれた名馬)が、日本ではテイエムオペラオーとメイショウサムソン以外、障害競走くらいしか目立つ活躍馬がなく、「地味な血統」扱いされた。
ジャパンカップで強かった外国馬が、種牡馬としてサッパリだったケース
日本と海外の馬場が違うせいなんか? じゃあ、ジャパンカップで強かった外国馬はというと…、種牡馬として迎えられたけど当たらなかったっすね。
ゴールデンフェザント、ピルサドスキー、アルカセット…。
特にピルサドスキーとアルカセットは、ど派手な失敗例と言えよう。ジャパンカップで強かったのみならず、本国・各地でG1を勝った名馬、日本でも活躍馬の多い血統構成(ピルサドスキーの半妹がファインモーション)と三拍子そろっていたのに、期待を大きく下回った。
カコイーシーズ(90年JC・3着)がダートで活躍馬を出し、アレミロード(86年JC・2着)、ファルブラヴもぽつぽつ重賞勝ち馬を出したが、いけそうだったペイザバトラーが早逝したり、総じて巡り合わせが悪く、印象薄い。
最後の直線、イギリスのジュピターアイランドが、アレミロードとの壮絶なたたき合いを制す。3着は日本のミホシンザン。
往年のファンが名勝負の一つに挙げるレース。
いつもの内側先頭の位置取りだったが、道中スローペースゆえに、最後の直線でもがくメジロマックイーン(4着でした)。そこを、抜群の手ごたえでゴールデンフェザントが突き放す。
あ、あとイブンベイ(89年JC・6着)も日本で種牡馬入りしてたわ。
着順だけなら大したことないけど、1800メートルを日本レコードより速いタイム(当時)で通過するというハイペースで飛ばした。それで、ホーリックスの衝撃的勝ちタイムと、オグリキャップ2着の名勝負をおぜん立てしたのだが、イブンベイ自身も6着とはいえ世界レコードを上回るタイムだったというのだから、立派なもの。
このスピードならば、いかにも日本で通用しそうに見えるんだが、産駒は全然だった。
テイエムオペラオーのこと
テイエムオペラオーって、擬人化すると位置づけが難しいキャラかもしれない。さっき言ったように、血統だけならヨーロッパの良血。しかし、出身は(日本の)中小牧場であり、安値で買われて最初クラシック登録もされなかった。
無理やり妄想すれば、元はヨーロッパの名門でありながら、日本で苦労して庶民同然の暮らしをしている一族の子弟、それがオペラオーくん。
(ウマ娘の方でも、オペラオーの庶民的ながら興味関心が高踏的なキャラは、史実を反映していると思う。)