馬と鹿と野と郎

「世人は欺かれることを欲す」(ペトロニウス)

アニメ3期「ウマ娘」2話の感想と、キタサンブラックの生涯成績について。

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 キタサンが掲示板を外すほど惨敗したのは、ダービーと5歳の時の宝塚記念だけだった。じゃあアニメ3期で、あとキタちゃんが曇るのは、宝塚だけ?

 いいや、ライバル関係で言えば、生涯ドゥラメンテに先着できないまま、ドゥラメンテが引退してしまったことが痛いと思う。

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 (キタサンが負けたとき)宝塚を勝ったサトノクラウンとは、次走の秋天で正面対決になって、キタサンが復活をアピールする優勝したから、そこは王道というか、主人公らしい展開だと思う。
 キタサンは、対サトノダイヤモンドでも、一度敗れたライバルにきっちり再戦で勝ち切っていて、ルドルフやオグリのような主人公感を出しているんだけど、ドゥラメンテだけ、そうはいかなかった。

 私自身は、「無事これ名馬」というやつで、丈夫に走り続けるのも立派な強さだと思っている。丈夫さゆえの長い現役期間とG1タイトル数で、キタサンはドゥラより強かった。少なくとも、負けてないと誇っていい。

 しかし、ウマ娘のキタちゃんはそう考えないだろう。

 

 アニメ3期、これまでのアニメウマ娘と違いを作る、独自色を出すとすれば、ドゥラメンテ引退とそれを巡るキタちゃんをどう描くかだろうなぁ。

2話の感想

 先に結論を書いちゃったけど、ドゥラメンテが故障で出れなくなって、「これなら勝てる」と思ってしまったことを「最低だ、あたし」と自己嫌悪するキタちゃん。
 これは(たしか)描かれたことのない負の感情で、うまいな、と感心した。

 これまでのキタちゃんは、純真、真っすぐ、人助けが好きな、誰もが認める「いい子」のウマ娘だった。そのキタちゃんにも、こういう影の面(というほどじゃないけど、天使、聖人ではない)があるってのは、新鮮だった。

 また、その点を通じて、これまでほぼ絡みのなかった(と思う)ネイチャが「共感し、アドバイスしてくれる先輩」になったのも、アニメ3期の新味だろう。

 

 アニメ2期のツインターボトウカイテイオーとか、史実では接点なかった組み合わせで尊み得られるのが、ウマ娘の良さやね。