馬と鹿と野と郎

「世人は欺かれることを欲す」(ペトロニウス)

2クールで終わることに、仕掛けのある構成だった。アニメ「アンデッドアンラック」最終回の感想。

 見た。
 ※一応、ネタバレ注意。

 

 中盤、くどいほど回想シーンを挟んで、話をくり返したのが、「だるい」と物議をかもした。
 私もややだれてきて、当初夢中になったほどの熱量で見れなくなっていたけど、漫画家・安野雲が登場する「オータム編」に入ってから、またテンポが良くなって終わりまで突っ走った。

様々な伏線

 まだ原作漫画で先があり、連載中でもあるので、2クールのアニメ版終了も、一つの区切りや節目に過ぎない。
 しかし、他の人も感心していたように、ただの「まだ続きます」エンドではなく、次回予告等のナレーションが安野雲だったことを伏線に、物語の始まりから安野退場までを、きれいにまとめていた。

 あー、ここまで見ると、ただの使い回しや省エネに見えた中盤の回想連発も、2クールでこういう構成にしたかったからか…、と納得できた。(許せるかどうかは、分かれるだろうけど)

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 また、登場時、安野雲がなんともカジュアルに片腕を犠牲にしたシーン。

 軽い違和感があったものの、シェンいわく「痛覚が残っている」のに、「不死」能力という実質無限再生を活用して戦うアンディなど、アンデラは覚悟の決まり過ぎたキャラが多いので、あくまで「軽く」で過ぎていった。
 しかし、それも伏線だった。

 勘のいい人なら、安野雲の否定能力が「他人に認識されない」「書いたものは認識される」と明かされた時点で、アンディや風子と会話している安野が、Gライナーで生み出したアバター(分身)的なものだと気づいたろう。髪の色、違うし。

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 というわけで、最終回はまんまと乗せられましたわ。