馬と鹿と

「世人は欺かれることを欲す」(ペトロニウス)

人狼の正体は、アルマだったのかー(棒)。「アンデッドガール・マーダーファルス」10話の感想。

※注意。事件の核心を避けつつ、少々ネタバレしています。

 見た。先日書いたように、私は原作小説を読んだため、真犯人と真相をすでに知っている。

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 それを差し引いても、多少ミステリー物に慣れている人なら、「名探偵が名推理を披露する前に、真犯人が分かるわけないだろ!」というメタ的な見方で、画家の女性・アルマが犯人で終わり…、なわけ無いと分かる。

 ※名探偵、または名刑事、いや一般人でも何でもいいけど、主人公がミスリードされて一旦解決したように見せかける、「二段オチ」展開は時々ある。
 実は今回の人狼編も、ミスリードパターンではないが…(ネタバレを避けるため、これ以上は伏す)。

 

 ただ、原作と比較すると、なんか笑ってしまうのがスピード感。

 アニメスタッフが優秀なのは分かってるんだけど、何しろアニメにはアニメの「1クール、×回まで」と言った縛りがありまして…。
 原作では、こまごまとした描写で「間」を作ってからの、「正体を現したー! 人狼だー!」だったのが、アニメだと「村人から聞き込み」「ロイスとの戦闘(アクションシーンだからさっさと終わる)」「人狼だー!」「静句さんが滝に落ちたー!」と流れの速いこと。

 いや、むしろ原作が紙で500ページ余りある長編で、人によっては「長い」という分量だったので、このスピード感はアニメの良さだろう。

 

 そして、(原作読んだ時も)忘れていた設定だったけど、「鬼の血」が暴走しないためにアヤとねっちょりキスしている津軽。従者として傍らにいる静句。
 津軽が例のイラっとする口調で、「妬かないで下さいよ~、医療行為なんですから~」と静句をあおる。いやこれ、煽ってるよね。
 前回(9話)、煙突に津軽の枕を落として煤だらけにしたように、何かと津軽にイジワルする静句だけれど、目の前で度々こんなもん見せつけられちゃ、そりゃイラっとするわなぁ…。

 アヤが嫌がってるわけじゃないから、忠実な従者としては何も言えない。ただ、機を見ては津軽に八つ当たりしている。