シェイプシフターの幻覚を見破れ! で推理ミステリーになった回。
他の人も絶賛しているけど、すごい面白い。
同種のアイディアやシチュエーションは、これまでもあったような記憶がありつつ、ダン飯ならではって感じの緻密な展開になる。
チルチャックが、「これ絶対ライオスだろ」といった偽物。
ライオスは、他人が身に着けているものをよく覚えていないらしい。
兜が違うセンシ、首周りがマフラーになってるチルが、ささっとふるいにかけられたけれど、頻繁に髪型を変えているマルシルは、他3人に見分けがつかないという流れ。
まずこれがすごかった。
本物は丸目。キリッとした目のかっこいいセンシは、視聴者的にはバレバレ。
が、それを残った組の一つにするのも、センスある。
本物よりかわいかったチルチャックは、やや難易度高いけれど、これまで子ども扱いしてきたセンシに、その場で「うちのチルチャックはもっとかわいい」と言ってるマルシル、あぁどっちかの幻だなと分かってくる。
結局、偽マルシルが最も難しかった。
顔立ちが明らかにおかしい(骨格のごつさから、北米版、アメコミ版などと言われてる)マルシル、魔導書の中身が幼稚なマルシルの見分けやすさに比べて、難易度跳ねあがってますねぇ…。
視聴者的には、どれがどれの生み出した幻か、考えるのも楽しい。
センシは「魔法は嫌いだ」「人は蘇るものではない」とはっきり言い、マルシルと魔法を巡って口論になったぐらいだし、チルチャックは「専門外」と魔法に興味を示さず、知識が乏しい。
というわけで、消去法で最後に残った幻覚マルシルは、ライオスの脳内イメージということになる。
ライオスは、過去回で「ファリンから魔法を習っておけばよかった」とつぶやいたように、専門外と切り捨てることもなく、ストーリーの進む中自分も魔法を覚えようと試みている。
そのため、多少(どころじゃなく大いに…)うかつでも、魔法を操れるマルシルに一定の敬意を持っているのだろう。
本物より「ファリンの為なら魔物だって食べる」覚悟を示すのは、そうあってほしい期待と願望の表れか。
または、妹ファリンの手紙に書かれていた「学校で出来た友達」がマルシルだとわかって、本物より一層「ファリンのため」という覚悟が決まっている(ように見える)、マルシル像になったか。
(このことから、「ライマル来てる」とCP話に花を咲かせるファンも)
結局ライオスは、本物探しを諦め、潜んだ魔物を引きずり出すことにした。ゲーム内で正解を当てるのではなく、ゲームマスターを突き止めて解決するパターン。
なんで、あくまで本物/偽物については、仮の結論なんだけど、自分の中のマルシルイメージ(理想像)を否定し、冷徹に「うかつなのがかえって本物っぽい」と判断した。
前回、シュローと「鈍感」って殴り合いにまでなったけど、なんだかんだいってすごいよ、ライオス。