馬と鹿と野と郎

「世人は欺かれることを欲す」(ペトロニウス)

「機動戦士ガンダム 水星の魔女」1~4話の感想。また、チュチュとカミーユの違いについて。※追記あり。

 「俺と結婚してくれ」と言った(言ってしまった)くせに、慌てて傲慢キャラを取り繕って、「か、勘違いするなよ!」とテンプレなセリフで取り消そうとするグエルくん。
 さてはテメー、ツンデレ初心者だな?

 一方のミオリネは、ツンデレ上級者。
 常に言葉の上ではつっけんどんで、スレッタが「親友」とか「(あだ名で)ミオミオ」とか距離を詰めようとすると、怒って否定する(3話)。あくまで「取引」「契約」と言って、ビジネス同性婚であることを強調する。
 しかし、普段他の奴らにさわらせない自家栽培トマトをスレッタに与える(1~2話)、なんかのツテを使って地球に行くことができたのに、スレッタの身を案じて引き返し「ダブスタ糞親父」に意見する(2話)など、行動はちゃっかり親密さを表しているミオリネ。
 4話ではもう、同じ部屋に泊まって、寝間着で会話していた。いや、これで「親友じゃない」は通じねえッスよ。(一応、まだ百合とまで断定できない)

 

 ところで、もっと外出て日を浴びろと言いたくなる色白な美青年・エランくんは…、クーデレってことかなんかねぇ。
 スレッタに対して「君のことをもっと知りたい」(2話)とか、言葉は直球だけれど、いつもうつろ~な表情で、別の目的でスレッタに近づいているだけかも。

チュチュとカミーユ

 「重力に魂を縛られている地球人」というか、「新しい時代を作れない老人」に入りつつある過去のガンダムシリーズ大体見てるおっさんオタクからすると、どうしても過去作を引き合いに出してしまう。
 「ダブスタ糞親父」が現れれば、「ああ、ガンダムって汚い大人や毒親が多いよね」って思うし、 チュチュが汚い妨害する生徒(スペーシアン)を殴りつければ、カミーユ・ビダンを思い出す。

 しかし、よーく記憶をたどってみると、はっきり毒親だったのって、カミーユの父親くらいかなぁ。ファースト(初代ガンダム)のアムロで描かれたのは、「親とのすれ違い」だった。


 カミーユは両親の不和があり、それが情緒不安定な性格につながったと暗示されている。そのため、彼の暴力も、不安定な性格の表れだった。
 チュチュは父親、故郷の大人たちとの関係は良く、また、差別と嫌がらせを許せないという義憤も持ち合わせており、カミーユと違って芯の強いタイプである。

 (視聴者の間では、カミーユと違ってモビルスーツで襲わないのでチュチュは有情、という冗談も)

ガンダムシリーズのことで追記

 そういえば、「F91」は未視聴なんだけど、あれに出てくる鉄仮面って変な奴は、毒親らしい。けど敵役だろう。敵が毒親でもあるというのは、ガンダムに限らず創作でよくあること。
 毒親の敵まで範囲を広げて、ガンダム語りをする気はない。(…という理由をつけて、やっぱりF91見ないでーす)

 

 ※F91は、本来テレビシリーズの予定だったのが、スポンサーの降板といった事情によって、劇場版になったという前情報を得て、見る気がおきなくなった。

 実際に見たらしい弟Aも、「打ち切り漫画みたいな終わり方だった」といってた。