馬と鹿と野と郎

「世人は欺かれることを欲す」(ペトロニウス)

顕彰馬選考には、「一つの世代から選びすぎてはいけない」という了解がある説。

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 shigemori masaさんのコメントを見て思ったこと。
 "記録を眺めたけど、これ程、ガチで幾度も競い、勝敗を分け合った三強は珍しいな
グリーングラス八大競走3勝だから、考えようによっては、トウショウボーイテンポイントより上なんだなー
二桁着順があると顕彰馬になれないと言う噂があったらしいけど、やっぱ同期3頭選出は選考委員的に駄目だったんだろうな"

 前にグリーングラスが顕彰馬に選ばれなかったことを憤慨して、JRAディスっていたけど、このコメントを読むとなるほど、「一つの世代から選びすぎてはいけない」という配慮がありそうだ。

 

 ※ちなみに、八大競争でいうと、トウショウボーイが2勝(皐月賞有馬記念)、テンポイント天皇賞・春有馬記念)が2勝。八大競争ではないが、のちにG1認定されたレースとして、トウショウボーイ宝塚記念を、テンポイント阪神3歳ステークス(のちの阪神JF。当時は牡牝混合)を勝っている。
 ウィキペにも書いてあることだけど、84年にいち早くボーイが殿堂入りした理由として、競争成績だけじゃなくて産駒にミスターシービー(クラシック三冠+天皇賞・秋)がいる、ずば抜けた種牡馬成績が大きい。

 そう考えると、90年に殿堂入りしたテンポイントの方が、特別扱いだったといえる。

ja.wikipedia.org

 ファンの中には、「厳しい基準で選ばれたからこそ、殿堂入りに価値がある」という感想・意見もあり、まぁ確かに乱発は避けられている。
 「あえて」のグラスワンダースペシャルウィーク外しでしょうか。

余談

 「98年最強世代・直撃世代」の思い入れを外して、距離を置いてみると、スペシャルウィークはG1・4勝といっても、そのうち3つが外国産馬の出られない時代だったダービー、天皇賞・春と秋になる。

 そんで、外国産馬のエル、グラスとの対決では、3戦(98ジャパンカップ、99宝塚、99有馬)すべて負けている。
 一方で、産駒の成績は98年世代の中で頭一つ抜けており、さらに娘のシーザリオが、シンボリクリスエスとの配合でエピファネイアが生まれ、現在エピファネイア産駒が重賞を勝ちまくっている。
 スペに及ばなくとも、グラス、エル、キングヘイローアグネスワールドエアジハードがG1馬を出しており、総じて種牡馬成績のいい世代だった(ワールドは国内G1を勝つ馬が出なかったけど、オーストラリアでG1馬を出した。海外G1を2勝しながら、国内G1を勝てなかったという変わり種の名馬らしいね)。

アグネスワールド|名馬メモリアル|競馬情報ならJRA-VAN

ja.wikipedia.org

 例外はセイウンスカイで、重賞勝ち馬すら現れず。引退後まで雑草感あふれる名馬だった…。

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