馬と鹿と野と郎

「世人は欺かれることを欲す」(ペトロニウス)

主人公たちに戦いを仕掛けない、戦争しない異色のクズ悪役? ベルンのデズモンド国王。

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 ヘクトル編24章、「四牙襲来」のストーリー感想。

 地底の民さんが言うように、「FEの世界では、このレベルのゴミが普通にゴロゴロ」いて、デズモンドもその一人なわけだけど…。中でも異色な気がする。


 FEのクズ王族、悪徳貴族って、一族内での結束は固いパターンが目立つ。そもそも貴族って、地位・権力が世襲で保障されてるわけだからね。そこが山賊系悪役との違い。

 顕著だったのは「聖戦の系譜」で、長い時間軸のストーリーと、チート武器「神器」を使える資格が、血筋で決まっているシステムのため、親と息子と娘が…、という具合に何人も敵として立ちはだかった。
 むしろ、家族を裏切るのは、正義に従い味方ユニットであり続けたレックス(父・ランゴバルドと戦闘時に会話あり)やティルテュ(同じく父・レプトールと戦闘会話が)の方だ。

 

 烈火でいうと、ダーレンが領民から「私利私欲が強い」と評判最悪だけれど、息子エリックのことを「なかなかの知恵者でしてな」と親ばかを発揮。領民からは「ぼんくら」と散々に言われてますが…。
 ※で、プレイヤーの想像通り、エリックの作戦はあっさり見破られる。封印でも、このまんま「ぼんくら」だからな。聖人・エリウッドの専用戦闘会話だと「学友の君とは戦いたくない」と停戦を求めてくれるが、ヘクトルだと「お前のひがみ根性も変わんねーな。そういうのを逆恨みっていうんだぜ」と容赦なし。バッサリ。(挙句の果てに、エフィデルにたぶらかされすぎて、エリックを見捨てて逃走するダーレン)

 

 話を戻す。デズモンドは、野心から他国を侵略したりはせず、ただ「優秀な息子(王子)が国民から人気で、自分が相対的に貶められているのがむかつく」から「暗殺する(未遂に終わる)」という吐き気を催す邪悪。

 一応、デズモンドが黒い牙にゼフィール暗殺を依頼して、それを阻止するためにエリウッドたちと(同盟ユニット化したジャファルも)戦うため、形としてはデズモンドの手先と戦う。しかし、黒幕がデズモンドと気づかれずに終わったため、デズモンドと直接戦うことはない。
 「最後は実力行使でぶっ倒される悪役」ではないことも、プレイヤーのいら立ちを高めさせる。

 

 まぁ 「封印」の後に発売された作品なので、封印のストーリーを根底から覆すような話はできない。よってデズモンドがらみは仕方ない。
 外伝「トラキア776」も、聖戦との食い違いがちょくちょくあるというけれど、大筋で聖戦に収束するストーリーになっている。

 …にしても、封印と関係ないところでも、悲劇性高いわ。
 レイラは強制ストーリーで非業の死、義賊集団だった黒い牙はめちゃくちゃにされ、特に「運命の歯車」でのラガルトVSロイド戦闘会話と、ニノ×ロイドのイベント会話が悲しい。

 しかしそれゆえにか、FEヒーローズのような番外作品では優遇されている。

参考動画

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