仲間を多数殺傷され、完全にキレたナナミンが、完璧クズでしかない呪詛師をぶちのめす。
でも、一応情報を聞き出そうと、「敵の数と配置は?」と何度も質問する。それがかえって、「ふだん常識あるまともな大人を怒らすと怖いよ」って迫力増している。
アニメだと、「敵の数と配置は?」の声に尋常ではない怒気がこもっていて、拳に力を込めたカットが大写しになるし、よりはっきりとナナミンの感情を伝えていた。
原作と当時の雰囲気
原作漫画だと、七海が半裸・サイドテール呪詛師(重面)をぶちのめした回と、伊地知さんが「一命をとりとめた」と説明される回が分かれていたので、当時は確か、「この怒りっぷりだと、伊地知さん死んだんだろうなぁ」と思っていた読者もいた。
が、なんと死んでいなかった。
いや、これまでも順平、順平の母、過去編の理子ちゃん、エトセトラ、エトセトラ…、容赦なく罪のないキャラを殺してきた作者だから、死亡したと想像するのも無理はない。
その前の、降霊・甚爾にボコボコにされた猪野先輩も、奇跡的に死んでいなかった。
ここで発揮した、キャラを殺しすぎない理性を、もっと作者が持っていれば…、と思わずにいられない。
最近SNSに流れてきた本誌ネタバレでも、「××が死んだ!」と大騒ぎだったし。