馬と鹿と

「世人は欺かれることを欲す」(ペトロニウス)

アニメ「アンデッドガール・マーダーファルス」13話(最終回)の感想。

 見た。

 原作を駆け足に消化。アヤ様の推理も、いつもより早口になっていて、「残り時間押してるから巻いて! 巻いて!」ってカンペが向こうにありそうな感じ。
 しかし、事件の要点はきれいに抑えられていて、さすがの構成。

 相当はしょられているのがバトルパートで、すでに前編のファントムVSロイスからそうだった。おかげで、ロイスのナンバー3と4は、“また”瞬殺。

 ここで尺使っても意味ないしなぁ、噛ませ犬に徹してもらおう。

 

 「究極個体」に程近い、究極の人狼・ノラと津軽のバトルでは、津軽が追い詰められた末に一か八かで水に放り込んでいたんだけど、アニメだと、津軽が最初から作戦として考えていたように見えた。
 まぁここも、結局アヤがノラを逃がすことにするから、たっぷり描く必要ないんだよね。

独自の魅力

 アニメ版の魅力として、原作の要約で終わっていない独特な演出がある。既読(原作読んだ)勢になった私も、映像美に引き込まれた。

 

 カーミラと静句の2度目の対決では、機織り小屋ということで、背景までカラフルな巻き布に彩られたり、それから、人狼編全体においては、ハイネマン医師をなんか怪しく見せていた。
 ※原作では特に怪しくない。しかしアニメでは、村人から信頼されていながら、「よそから来た者=人狼の可能性」を残しており、殺された少女が同一人物であるとか、検死・鑑識作業は、村唯一の医者であるハイネマンが行っていた。
 ハイネマンが真犯人ならば、それらもどうにでもなるということで、アニメスタッフは視聴者をミスリードさせるキャラに、ハイネマンをあてたようだ。

 

 津軽とアヤの掛け合いは、声優の熱演もあって、茶目っ気たっぷりにサスペンスを盛り上げた。

 アニメ版の最終回として、津軽の「ヤッホー」が、人狼村、人間村の両方に響き渡るだけでなく、ホームズやルパンにも聞こえたように映して、これまでのメインキャラを全員見せて締めくくり。
 いい最終回でした。

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