あさっては共同通信杯。先週きさらぎ賞に絡めて説明したように、「ダービーを見すえて東京競馬場を経験させよう」と素質馬が集まる注目度の高い重賞。
歴代優勝馬を見ると、タケシバオー、カブラヤオー、テンポイントがおり、有力馬が前哨戦を使わず、出走レースを絞り込むようになった最近でも、リアルスティール、スワ―ヴリチャード、ダノンキングリー、エフフォーリアと、そうそうたる顔ぶれ。
96年の勝ち馬、サクラスピードオー
どうでもいい話だけど、この時期のサクラ軍団は、馬名のネタ切れ感が強かった。
サクラバクシンオーという、馬の特徴とぴったり合致した会心の名前があったものの、よくサクラチヨノオーと紛らわしいと言われたサクラチトセオー(95年天皇賞・秋の勝ち馬。特にチヨちゃんと血縁関係はない)がいて、スピードオ―はサクラスーパーオーと紛らわしかった。
皐月賞2着のスーパーオーは、チヨノオー産駒で、スピードオーはチヨノオーの半弟サクラホクトオーの産駒。血縁的に近いと余計紛らわしいって?
…といった不評を意識したのかどうか、90年代後半に入ると、サクラローレルといった判別しやすいカタカタ英語の馬名が増える。
ウマ娘化された馬にちょっとだけ関係する紹介
06年に勝ったアドマイヤムーンは、父がエンドスウィープで、スイープトウショウと父が同じ。
馬名のとおり、アドマイヤベガ・アドマイヤドン兄弟と同じ馬主(近藤利一氏)のアドマイヤ軍団。国際G1のドバイデューティフリーをふくむ、G1・3勝を挙げた。
ドバイDFで日本馬が勝ったのは、アドマイヤムーンが初。
JRAが作成したヒーロー列伝ポスターのキャッチコピーは、「世界が見上げた月」。
その後、2014年に(ゴルシの相棒として有名な)ジャスタウェイが2回目の日本馬優勝を果たし、ワールド・ベスト・レースホースランキングで日本馬初の1位となる快挙を達成した。(※評価指数そのものは、99年のエルコンドパサーが日本調教馬の中で1位)
アドマイヤムーンの馬主については、ドバイでの活躍がお気に召されたのか、シェイク・モハメド殿下(ドバイの王家・マクトゥーム一族出身。ドバイを一気に競馬大国にした人)がご購入され、近藤氏から変わった。
正確には、モハメド殿下が代表を務めるダーレーグループの日本法人、ダーレー・ジャパンが所有権者になり、「あ~、海外に行っちゃうのかな~」と思っていたら、日本で種牡馬入りした。
ウマ娘化してほしかったら、モハメド殿下を拝み倒して何とかしてもらおう。
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