馬と鹿と野と郎

「世人は欺かれることを欲す」(ペトロニウス)

ついこの前、私自身が炎上に近いことになったのと絡めて。アニメ「スキップとローファー」8話の感想。

 8話、見た。

 前に感想概要で、みつみのことを「地味な容姿」と説明したけれど、要所要所では、きれいだったり凛々しい顔つきに描き込まれる。作画の緩急がすばらしい。

 

 村重さんは、「最初の頃とだいぶ雰囲気が変わったな…」と思わせるタイミングで、本人から「力んでいた高校デビュー」と打ち明けられた。
 そうそう、最初はなんか「クールでとっつきづらい美人」に見えたよね、と視聴者もうなづくことしきり。エピソードの配置・構成が本当に上手い。

 ミカちゃん(江頭ミカ)は、ナオ叔母さんがすぐ見抜いたように、常にコンプレックスが強く、キラキラした側に嫉妬してしまう。
 が、それを内省する気持ちもあり、そこがみつみのような純真な子たちと溝を作って終わらず、友人関係へつながった。ナオ叔母さんも「自信のない気持ちが分かる人」として背中を押してくれた。

 

 さて、ミカのみならず、視聴者も「キラキラした側の人」とだけ把握していた志摩君だけど、徐々に昔からの友人・知人を通じて、隠していた過去が明らかになっていき、思った以上に複雑な家庭、闇を抱えていることも分かる回だった。

 未成年芸能人の炎上騒ぎということで、なんか、今期アニメ【推しの子】とリンクしている。推しの子で黒川あかねが炎上したのは、リアリティショーの「演出」があおったからであり、りりかの飲酒疑惑というのも、言いぶりから察するに濡れ衣のようである。

 

 推しの子のアクアは、「炎上に終わりはない」と言ったが、あかねのような誤解に基づいたケースならば、「叩いたものが叩かれる」逆炎上の流れになったり、又は自然鎮火するのが一般的だろう。
 まずいのが、本人が本当に「やってしまった」ケースで、例に出すのは悪いが、漫画家の不祥事が発覚するたびツイッタートレンドに浮上する、しまぶーの未成年買春とか…。
 あれは黒川あかねと違って、客観的事実として犯罪であり、人権機関に言う「性的搾取」だから仕方ない。
 しかし、そうやってネット上で言われ続けることを、「デジタル・タトゥー」として、「いつまでも過去が蒸し返されるのは問題ではないか」という議論も盛ん。

 いや、私もついこの前、気のゆるみと意識の低さゆえ、ちゃんと調べるのを怠り、事実と異なった記述をして、リプ欄が炎上に近い状態になってしまっただけに、胸が苦しい。
 それ以外にも、過去にブログ間のやり取りでひどいことをやってしまい、やりとりの相手からは、その後私の文章がプチバズりするたびに、あの時の怒りと恨みを書かれるようになった。
 こういうのはまぁ、「やった方は忘れても、やれれた方は忘れない」というやつで、リアルの人間関係でも、当事者の恨みはそうそう消えない。

 

 話が私事に脱線したけれど、りりかの飲酒疑惑は、本人が言うような「誰かから言われ続ける」というより、何より本人に心の傷として残っている。
 それで、志摩くんとの関係は複雑なようだ。はたしてこれが、どうなっていくか。

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