馬と鹿と野と郎

「世人は欺かれることを欲す」(ペトロニウス)

ついに正体が判明する・・・! アニメ「彼方のアストラ」10話。(一応ネタバレ注意)

 アニメは12~13回やるかと思っていたが、このペースだと11話で終わるな。「鬼滅の刃」なんて、余裕たっぷりに尺を取って、ひんぱんにアニオリが差し込まれるほど優遇されているのに、アストラの扱いひどくない?
 刺客の正体が判明する回。ここらへんの種明かしは、原作の特に面白い部分なので、もっと丁寧にやってほしかった。が、2回に圧縮したことで、待たされるストレスもなく、アニメ組はスピード感をもって見られたと思う。細部の疑問は、原作で補完しよう。
 刺客について。注意深く読むと、作品内情報として、過去話の裏付けが最も少ないのがこいつだった。B5班メンバーそれぞれの過去話には、別に証拠もないわけだが、一応クローンを作った親たちの密談、アリエスの母の心配が、読者に情報として示されていたのだった。だから勘のいい読者は、刺客判明前から「あやしい」と絞り込んでいた人もいたね。
 俺はというと…、実は読む前からわかっちゃった。前にも話したように、ツタヤのコミックレンタルで見たのだが、ツタヤは、カバーを外して貸し出している。原作漫画「彼方のアストラ」では、カバー下に本編のコマを使ってセリフを差し替えたパロディネタが載っているのだが、5巻では、カナタが刺客の手を握ったコマで「万引きGメンです」というネタがあり、読む前にそれが目に入った。
 手をつかまれた刺客の迫真の表情から、漫画を読み慣れた人だったら、「あぁ、こいつが刺客だったんだ・・・」と察してしまうもの。別にうらんじゃないけど、驚きはそがれてしまった。