馬と鹿と野と郎

「世人は欺かれることを欲す」(ペトロニウス)

どんどん面白くなる! 吾峠呼世晴「鬼滅の刃」、15巻まで読んだ感想。

  この作者…、まず名前が読めない(ルビで分かる)。ジャンプに書いていて、子供が覚えづらい名前って、どういうこっちゃ?

 今、アニメが絶好調放映中の漫画。超面白い。序盤は地味な印象を与えるが、そこからしり上がりに面白くなっていく。

 バトル漫画では、主人公たちに対してどんどん強い敵が現れるものだが、強さの表現が苦しくなって、つまらなくなっていくというパターンもよくある。「前の敵より強い」といっても、どう強いのか、作者がネタ切れしてしまうのだ。

 竹熊健太郎氏が傑作「サルでも描けるまんが教室」などで使っていた概念、「強さのインフレ」というやつである。
 しかしこの漫画の場合、敵が強くなるほどユニークになり、表現もバリエーション豊かで、全く飽きさせない。戦闘シーンも、どんどん迫力を増していく。王道少年漫画が好きな人には、たまらんだろうなぁ。
 先行作品のヒットした要素を、憎いほど取り入れている。和風・伝奇風バトルという点では「うしおととら」に通じるし、鬼殺隊の「柱」が一堂に会するシーンは、「ブリーチ」の隊長集合シーンを思わせる。

 「鬼になったやつにも、実は悲しい過去が・・・」という回想シーンがあって、「このパターンが繰り返されるのかな?」と思ったら、人間時代が全く同情できない奴もいて笑った。いいなぁ、それ。

 

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