当然のことだけれども・・・、記録的な台風に加え、北海道で大地震が最近起こったのは、安倍首相のせいではない。単なる日本の地理的環境だ。けれども、日本が自然災害の多い厳しい土地なら、防災に関する標準以上の優秀さが政治家に求められる。
安倍首相が日ロ首脳会談に向かったのは、それ自体震災復興への意識を疑うわけだが、その首脳会談でもプーチン大統領の「まず年内に平和条約を結ぼう」という唐突な提案に、食われた様子の総理。「得意の外交で得点稼ぎ」というつもりだったんでしょうが、プーチン氏の方が上手だった。
振り返ると、安倍総理は時々、右翼系の支持者にとっては耐え難いことをやってきた。特に軍艦島の世界遺産登録で、朝鮮人強制労働の事実を記すといったことは、日本側が「国内に世界遺産を増やす」という功績を焦った結果だろう。
平和条約締結の功績を焦る安倍首相が、プーチン氏の手玉に取られらた形。そもそもオリンピックも、わかりやすい実績づくりで東京都に加担して、どんどん泥沼にはまっている印象。
ただ彼ら(右翼)は、安倍政権以上に立憲民主などを耐えがたく思っているので、安倍内閣の岩盤支持に変わりはない。これほど右翼から支持されながら、右翼が舐められている内閣というのも、憲政史上初めてではなかろうか。
北方領土問題について私見を言うならば、そもそも四島返還論じたいが、しごく中途半端に見える。四島返還では、千島列島から追い出された元住民全てが救済されるわけではない。
共産党は千島全島の返還を要求している。自民党の場合、吉田茂首相という自民の源流政権がサンフランシスコ平和条約を批准したため、そこに明記された千島の放棄を律義に守らなければいけないのだと思われる。
しかし、条約の枠組みを守って解決しようとすることは、一方で韓国との慰安婦問題などでは成功しなかった。日韓条約および請求権協定の欠陥を乗り越えて日韓合意を結ぶ必要があったのなら、サンフランシスコ平和条約の枠組みもまた、とらわれても仕方ないのでは?
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