某国は、世界で一番完璧な国である。
この国では表現の自由が完璧に保証されているので、もちろんヘイトスピーチ禁止法などは存在しない。ヘイトスピーチの自由は命懸けで守られている。本当に死人も出た。
完璧な市民は、「いいや、それではまだ表現の自由が保障され切ってない」と、「脅迫状や殺害予告も言論で対抗すべき」だとして、おまわりさんに捕まらないことになった。
言葉の暴力には、言葉で対抗する。完璧な言葉ならば、不完全な言葉に打ち克つだろう。こうして完璧な国の市民は、日々完璧であるための努力を重ねている。
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