犬沼トラノオ日記

「世人は欺かれることを欲す」(ペトロニウス)

日本の教育水準、補足。

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 中公新書編集部・編「日本史の論点」は、便利な本。「第3章 近世」の(6)で、江戸時代における教育の普及が論じられ、「第5章 現代」の(4)で、戦後の高度成長に対する諸説がまとめられている。

 (戦時中の総力戦体制に起源を求める説と、戦後の占領改革に求める説。この二者は別に対立しているわけでもなく、どちらを重視するにせよ、日本の高い教育水準が有利に働いたことは疑いない。)

 

 

GPIFの外国株、まとめ。追記した。

 

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 追記。

 他にも、19世紀のディズレーリ政権以来大株主だったのに、エジプトの社会主義政権にスエズ運河が国有化されちゃって、戦争までした(フランス、イスラエルと共同出兵)のにすごすごと引き下がったイギリス…。
 「世界史の窓 - 中東戦争(第2次)/スエズ戦争

www.y-history.net

アニメ「銀河英雄伝説」ノイエ版、14話「皇帝崩御」。

 見た。

 1期の時にも書いたが、原作小説で独白になっているセリフを、声に出している。ラインハルトの「自然死か。あの男にはもったいない」は、思いっきり不敬発言なので、原作では「心の奥でつぶやいた」とあるのに…。
 しかも、そのあとオーベルシュタインの「皇帝は(~)死にました」という敬語を省いた言い方に、他の将たちがギョッとしているのは原作通りなので、なんか一層間抜け。
 ところで、こいつ誰だっけ? という貴族の奴が、声・古谷徹氏だった。

  石黒版じゃフォーク准将やってたな。ろくな役やらされてませんね…。そこがいいんだけど。

 年取った古谷さんの声って、結構悪役声なんだよな…。悪というわけではないが、「アカギ」のナレは渋かった。

人の入れ替わる時期が来た? ~日本型エリートの法則。(ちょっと修正)

 最近は、ついつい日本の行く末について暗い話ばかりになっているが、少しは楽観的な予測も書いておこう。

 このたびのコロナ禍に対し、「戦後の日本も焼け野原から復興したから、日本は再生できる」と希望を語る人がいる。わたしもそれは十分可能だと思う。
 日本の歴史上、危機にうまく対処できた例といえば、戦後復興と並んでやはり幕末の黒船を想起するだろう。

 江戸時代も戦前も、日本人の教育水準は非常に高かった。内からの市民革命は起こらず、結局外からの危機に対処する形で方向転換したが、それを担った人材は、明治では幕末からの下級武士や新興商人であり、高度成長期の企業家たちも、敗戦前から教育を受けたものが多い。
 軍部とか既成のエリートが信頼を失って、政治の中枢からごそっと抜けると、それを埋めるように優れた才能を持つ人が出世した。
 今の日本は、目も当てられない無能な政治家が支配している(ように見える)。スポーツ選手やクリエイターだったら、世界的に活躍している人は多い。これらは個でも才能を生かしやすい分野だからだろう。

 才能ある個人がいても、「組織」がダメになっていた日本。人材を入れ替える時期に来ている。
  
 キンモンス「立身出世の社会史」という、近代日本のエリートを分析した興味深い本があって…(私が見たのは竹内洋氏の紹介だけなんすけど)。

 明治からは親の身分とか家柄にとらわれず、勉強ができれば出世できたから、エリート間の競争は激しかったらしい。
 エリート間の争いが、「出る杭は打たれる」という足の引っ張り合いとなり、エリートの小粒化を招いた。一方で、戦後のように、焼け野原になっても優秀な人材が出てくる、いい方向への作用もあった。

 今は小粒化のフェイズなんで、歴史的「エリートの法則」でいえば、次は優秀な人材が…?

  

 参考

 第三章の「エリート(昭和エリートの運命)」を竹内洋氏が書いている。

昭和史がわかるブックガイド (文春新書)

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  • 発売日: 2020/05/20
  • メディア: 新書
 

 

 

立身出世の社会史

立身出世の社会史

 

 

東条英機のヒトラー的発言?

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 実は東条英機も、似たようなことを言っている。

 伊藤隆ほか編「東条内閣総理大臣機密記録」によると、側近に語った言葉として、「国民の大多数は灰色である。一部少数の者がとかく批判的言動を弄するものである。そこで国民を率ひてゆく者としては、此の大多数の灰色の国民をしっかり掴んでぐんぐん引きずってゆくことが大切である。大多数の灰色は指導者が白と云へば又右と云へばその通りに付いてくる。自然に白になる様に放っておけば百年河清を待つものである」というのがあった。(吉田裕「アジア・太平洋戦争」80~81ページから孫引き)

 

 

 

 

  リップマンの「世論」は、大衆民主主義を分析した基本書、らしい。

 あー、けど読むのめんどくさいなぁー。佐々木毅「現代政治学の名著」の目次にあるから、まずはこれに目通すかのぉー。

 

現代政治学の名著 (中公新書)

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  • 発売日: 2013/03/28
  • メディア: Kindle
 

 

 

政治学の名著30 (ちくま新書)

政治学の名著30 (ちくま新書)

  • 作者:佐々木 毅
  • 発売日: 2007/04/01
  • メディア: 新書
 

 

6月の「100分de名著」は、カントの「純粋理性批判」。まとめ。追記あり。

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 「貝と羊の中国人」はおすすめ。

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 追記。
 西研氏によると、カント哲学は「神の存在」に決着をつけたという。では、カント以降の宗教はどのようにあればいいのだろうか。

 カント自身の宗教論は、「実践理性批判」と共に「たんなる理性の限界内における宗教」で展開されたが、これらの検討は私の手に余る。
 関連しそうなブログ記事を掘り出す。

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