馬と鹿と

「世人は欺かれることを欲す」(ペトロニウス)

「ガンダムの呪い」とは違う、けれど冷徹なストーリーの回。「機動戦士ガンダム 水星の魔女」15話、「父と子と」の感想。

 これまでの、学園ものとマジな殺し合いがごちゃっと混ざった世界観から、「硬派な戦記物」に振り切ったような回だった。
 たまたまノレアら少女組が、シャディクのもとへ出向しているからだろうけれど、出てくるパイロットは全員成人~中年男性で、ずいぶん画面が泥臭い。(まぁあの男性メンバーたちじゃ、アスティカシア学園に潜入できんわな)

 

 グエルが無我夢中になって助けようとした少女は、グエルの頑張りで奇跡的に助かるということはなく、結局、元プロ軍人(元ドミニコス隊)オルコットの「もう助からない」という見立ての方が正しかった。

 なんちゅー冷徹な展開や…。人の心とかないんか?
 「鉄血のオルフェンズ」や「サンダーボルト」でやり、本作では「ガンダムの呪い」と言われているガンドフォーマット技術、そしてプロスペラというのは、SF的にえぐいことをやっているんだけど、今話はそれらと違う形で視聴者の心をえぐる…、ぐぼっ! 俺もダメージ食らったよ!

 

 グエルが覚醒したことが、唯一の救い…、になるんだろうか? もうなってくれないと困るんだが。
 これからどうなるのか、まったく目が離せない。反面、見るのがしんどい。