馬と鹿と

「世人は欺かれることを欲す」(ペトロニウス)

金王朝

 ところで、一部の化石左翼は、朝鮮民主主義人民共和国のことを「北朝鮮」「金王朝」と呼ぶことに、激しく反発する。朝鮮半島の北半分に成立した国だから「北朝鮮」だし、金一族の世襲で決まっているから「金王朝」だ。

 冷戦の生んだ分断国家だった西ドイツと東ドイツは、統一して「西」と「東」はなくなった。北ベトナムも、南を吸収して統一すると、北ベトナムとは呼ばれなくなった。

 言われたくないんだったら、朝鮮半島を統一したり、世襲の独裁者をやめればいいんじゃないの? 現実に合わせて言葉を使うのではなく、言葉のほうをあげつらって、字面だけ整える。北朝鮮マインドのよくわかる手法だ。

王子の運命

d.hatena.ne.jp

 この記事に関連して、過去のツイートを引っ張り出して載せる。

 元宗十三年(1272年)2月に、「忠烈王(のちの高麗国王。当時はまだ王子)が、日本侵略をそそのかした」といわれる記述がある。

 しかし、元宗十二年(1271年)3月丙寅(3日)に、「蒙古の詔」として、「日本に使者を派遣したが思わしくない。これは卿も知っているだろう」「今、将に彼を経略せんとし」「屯田せしめて、用ちて進取の計を為し」(以下略)と発している。同時に元朝の最高行政機関である中書省の命令として、営軍、軍糧の準備を具体的に命じている。

 ところで忠烈王がそそのかしたと読める、元宗十三年(1272年)2月の記述にはつづきがある。元の都・燕京にとどまっていた世子(忠烈王)だが、従者は皆東に帰りたがって、世子が東征を機会に帰ることを帝に請おうとした。しかしいれられず、人は世子のモンゴル式弁髪・胡服を見て、嘆息して泣くものすらいたという。

 世子はフビライ帝の娘婿になって、元の後押しで国王になった。これは歴史書にもはっきり記述があるが、二度目の日本征討は、忠烈王がまず提案している。

 元朝の人質になり、元朝に取り入ることでしか国王になれなかった忠烈王。高麗の正史「高麗史」から、属国の立場と機微を読み取ろう。

 参考文献

 武田幸男編訳「高麗史 日本伝」上巻(岩波文庫

高麗史日本伝〈上〉―朝鮮正史日本伝2 (岩波文庫)

高麗史日本伝〈上〉―朝鮮正史日本伝2 (岩波文庫)

 

 

民進党終わったな・・・

www.nikkei.com

 振り返れば、蓮舫前代表の辞任劇は、ひどいドタバタだった。

 党首に美人で人気の高い蓮舫氏、幹事長に実力のある野田佳彦氏を据えたつもりだったろうが、世間の受け止め方はおそらく逆で、見かけだけで実力のない蓮舫代表に、元首相で新味のない野田幹事長という組み合わせで受けなかった。

 都議選の惨敗で潔く辞任するわけでもなく、続投を表明した後、“なぜか”戸籍を公開し、それでも続けられなくて辞任した。蓮舫氏は、とことん政治力のなさを露呈したと思う。

 そして今度の代表は、前原・イッツ消費税増税・誠司氏・・・。民進党終わったな。文学的比喩とか、詩的表現とかではなく、本当の本当に終わっちゃうじゃんかよ。まじやばいって、わかってんの? 

 (松尾匡氏は、言った。野党が財政再建増税路線を掲げるならば、安倍さんの選挙戦略は消費税増税を延期・撤回し、「また不況に戻りたいですか!」の殺し文句で勝利するだろう、と。)

前原誠司氏と枝野幸男氏

 民進党の代表戦。

 前原さんって、小泉政権のときは、党首討論で「自民党民主党で改革競争だ」って言ってた人。もともとは、松下政経塾出身にありがちな新自由主義。福祉のことをわかってんのかなぁ。

 枝野さんは…、よく知らん。蓮舫氏の陰に隠れていたが、事業仕分けでドヤっていたのは覚えている。消費税増税に反対しているし、前原さんよりはよさそうなんだが、劣勢らしい。

 前原さん、「財源の裏付けを示す」って・・・。民進党は、政権与党だった時「埋蔵金がある」といった大言壮語が、「結局財源がありませんでした」でこれといったこともできなかったのが、相当トラウマのようだ。

 しかし本当にトラウマにすべきは、赤字国債を発行し続けて景気を浮揚させている安倍政権に、支持率で完璧に負けていることです!

 はじめ新聞社説などは、「国民が公平に負担する消費税」が、「福祉の財源としてふさわしい」などといっていたが、所得の低いものほど負担の重い「逆進性」を指摘されてから、「福祉の財源に消費税」論は破たんしたのだ。

 さらに低所得者対策の軽減税率が、エコノミストから批判を浴び、インボイス導入が中小の小売業者から「負担になる」と反対され…、と次から次へと難題続き。新聞社説も、それらに結局「我慢しろ」という根性論に陥る始末だった。

 民進党の現金給付案は、軽減税率よりはるかにマシなものだったが、消費低迷による景気への影響、駆け込み需要と反動減という振れ幅の大きさなど、今の日本で消費税が上げにくいことに変わりはない。

 それでも一部の人間が消費税にこだわるのは、どこかから「日本の消費税は世界的にみればまだ低い」とか吹き込まれてんだろうな。

アニメ「魔法陣グルグル」第6話

 ここで出てきた「さっぱり妖精召喚」は、非常に強力に見えるんだが、これっきりでその後使われることはなかった。あー、ドラえもんの劇場版で、万能で強力すぎる秘密道具が使われないのと同じかな。使っちゃえばすぐに話が終わるからね。

 最初ギップルの声は、アニメ一期との違いで戸惑ったけれど、すぐに慣れた。声優の交代はよくあるけれど、女性声優から男性声優への変更というのは、珍しいんじゃないか。よく考えると、ふんどし締めて尻を出していたのだから、女性というより男性だろうし、男性声優のほうがいいんだろう。