馬と鹿と野と郎

「世人は欺かれることを欲す」(ペトロニウス)

雑コラ時代にフィットする「月島さん」の能力。

youtu.be

 コメ欄、ちょくちょく月島さんにはさまれている人が…。

なんか考察(ややネタバレ注意)

 「月島さん」のあの能力によって、マンガ読者&アニメ視聴者がこれまで実際に見てきた戦いの回想に、ポンと「月島さん」の姿がはさまれてしまう。
 「雑コラみたいだ」「雑コラ感」と、一部読者の爆笑を誘った。
 これまでも、SFでは、記憶改変の技術がある未来で、「これはいったい、ヴァーチャルなのか現実なのか」といった話が書かれたりしたが(SF知らんのやけど~、有名なのは「トータル・リコール」でしょうか。映画にもなった)、それら作品の現実/虚構の境目がない深刻な感覚、世界観に比べると、月島さんの能力の「雑コラ感」がいい。
 パソコンが普及してから、素人でもちょっと調べて工夫すれば、コラージュ画像を作れるようになった。というわけで、今日もツイッターやらあそこやら、公式マンガ・アニメ・ゲームのワンシーンを切り取って、セリフを改変したり言ってもないことをかぶせるネタ(遊び)が行われている。

 
 中には、政敵に対していってもないことを言ってるかのようにした動画など、笑いごとで済まされないケースもある。だが、旧ソ連が粛清した幹部を過去の写真から消していったように、ある意味で古典的であり、お馴染みのコラージュかもしれない。
 「月島さん」の能力は、もっと安っぽい、素人の雑コラ的なもので、「はさんでおいたよ」って言い方からして、カジュアルさがにじみ出ている。
 さりげない所で、そういうのがうまいんだ久保帯人先生。