馬と鹿と野と郎

「世人は欺かれることを欲す」(ペトロニウス)

温暖化問題。論点をメモ。

 最近グレタさんについて言及することが多いが、温暖化問題についてよく知らず、表面的な事を言ってもまずいよな、と思って調べ始めた。ちゃんと勉強するのはこれからとして、簡単な論点まとめ。

 
 まず、地球は間違いなく温暖化している。世界の平均気温が100年前に比べて上昇しているし、実感としても、「昔より夏が暑くなった」という人が多いのでは。それは認めてられているが、原因となると、ちょっと分かれる。

 人為説と自然説。前者は工場や自動車の排ガスなど、主に人為的な原因で温暖化が進んでいるとする。後者は、主に地球環境の自然なサイクルで温かくなっている、としている。(氷だらけで人の住めない土地が広がるグリーンランドも、中世の温暖期には名前通り緑あふれる土地だった、という説がある。)後者は少数派。
 さらに、人為的な温暖化を認める論者のあいだでも、「CO2をもっと削減しよう」という人と、「温暖化対策は効果に乏しい」という人がいる。前者はマスコミで報道される、国際会議とかでよく聞く意見。お馴染みのものだ。

 後者は、「環境危機をあおってはいけない」「地球と一緒に頭を冷やせ!」などの著書がある、ビョルン・ロンボルグ氏の意見。後者によれば、莫大な費用をかけても温暖化の進行がせいぜい数年遅れるだけであり、もっと別の対策にお金をかけた方が効率的らしい。

 
 たとえ少数論者の言うように、温暖化が「自然なサイクル」のものだとしても、ツバル、ナウルモルディブの海面上昇や水没の危機について、「自然」に任せておけばいいとはならない。なんらかの対策や出資は必要になるだろう。ああいう発展途上国なら、先進国からの援助も必要。まぁトランプ大統領じゃ、結局貧しい途上国を助けたりはしないだろうけど。
 「経済成長は二の次」というグレタさんの主張が極端だとしても、「じゃあ何をしたらいいのか」ということに対して、「何もしたくない。何も金を使いたくない」というのが今のマジョリティーなのかな。「難民を受け入れたくない」という右派ポピュリズムは、結局「難民は苦しんでてくれ」ということだし。

 

地球と一緒に頭も冷やせ!

地球と一緒に頭も冷やせ!