馬と鹿と野と郎

「世人は欺かれることを欲す」(ペトロニウス)

「シン・ゴジラ」を見た。

 家族がDVD借りてきた「シン・ゴジラ」を見る。ゴジラの造形、その圧倒的エネルギーや迫力はすごかった。一方で、「政府首脳部はどう対応するか」という側面は、やりすぎにも思えた。特に序盤、延々と会議を重ねて対応が遅れるありさまは、冗長だし、さらっとまとめてほしかったよ。
 それにしても、人文系くずれのオタクが「シン・ゴジラに見る日本のナショナリズム」みたいなテーマで、ちんぷんかんぷんの評論文を書きそうな作品でんなぁ。(なになにの<表徴>があって、なになにが<包摂><排除>されている、とか・・・)
 役者の中では、主人公を演じた長谷川博己が特によかった。竹野内豊高良健吾だと、「こんなイケメンの政治家(または秘書官)はいねーよ」と思ってしまうけど、長谷川博己だと、いそうな範囲のカッコよさで親しみを感じる。主人公の友人らしき眼鏡で小太りの政治家とか、「あぁいるいるこういう顔の人」という配役が目を引く。