馬と鹿と野と郎

「世人は欺かれることを欲す」(ペトロニウス)

プロジェクトX

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 「プロジェクトX」は、「内容に誇張がある」として、取り上げられた対象から抗議が来た例がある。合唱部の回で、「生徒たちは荒れていた」というところが間違ってるとか、なんとか。
 不良生徒を熱血教師が部活で更生させるという、往年の人気作「泣き虫先生」的なストーリーに落とし込もうとしたんだな。
 もうソース記事は消滅したが、ブログなどのリンク。
 http://iori3.cocolog-nifty.com/tenkannichijo/2005/05/nhkx510nhk_4_3512.html
 http://smatsu.air-nifty.com/lbyd/2005/05/nhkx_fbd3.html
 過去に取り上げられた企業も、だいたい美談仕立てだから黙認しているだけで、誇張もいっぱいあったんじゃないか、という指摘がある。

佐川、国税庁長官だってよ。

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 都議選の敗北で、暴走気味の安倍政権も少しは懲りて安全運転に入るかと思ったら、全然そうでもなかった。この私でさえ、安倍政権の腐りっぷりを甘く見ていたらしい。
 森友問題で、「売却価格は適正」「記録はない」というウンコ答弁を繰り返してくれた、「財務省のやべーやつ」こと佐川宣寿理財局長が、国税庁の長官に就任した。こりゃもう、先はねーな。

新作を書いた。「戦艦長門が簡単に沈むか!」

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 提督の親族がシベリア抑留の被害者という設定は、結構前からあったのだが、話に挟み込む機会がなかった。やっと挟み込んだのも、少々強引になってしまったが、他の回とのつながりのため盛り込んだ。
 あまりやると、「艦これ」という素材から脱線してしまうのが難しい。ぶっちゃけ、旧シリーズでは「やりすぎた」という反省がある。

 追記。

 「綿の国星」で、「エプロンドレスが少女趣味の王道」と植え付けられた人は多いはず。

 カンボジアの少年兵は、伊勢崎賢治の力作「武装解除 紛争屋が見た世界」からイメージした。この本に出てくるのは東ティモールシエラレオネの情勢だが、記述に普遍性がある。

オタクにとって本当に危険なのは~

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 漫画やアニメの好きな人にとっては、「表現の自由を尊重し、かつ子供へのしつけもバッチリしている」という大人が理想像だろう。あるいは、これがオタクの自画像かもしれない。しかし世間の大人が、そういう人ばかりとは限らない。
 保守的な親にとっては、好ましくない表現を規制することは、自由より優先される「道徳的に正しい」ことになる。そういう親にとっては、表現規制運動すらも、子供へのしつけとは別に、「親の果たすべき責任」の範囲になるだろう。
 家族道徳を復活させようとする、自民党改憲案や表現規制推進派が力を持った時、「親の責任」の一言で済ませるような規制反対論は勝ち目がなくなる。オタクにとって本当に危険なのは、自民党的なもの。

漫画のエロ・暴力表現と親

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 親の側からしてみれば、子供と漫画のエロ表現について話し合ったり、教育的指導をするのはしんどいので(モラルの高い親ほど、性へのタブー意識も強そう)、子供の頭越しに出版社へ抗議して、表現規制推し進めるのは合理的な行動なんでしょう。
 あと、今の世の中は親の責任が重すぎる。青少年による凶悪犯罪が起こる、そこまでいかなくても、子供のマナーが悪い、態度が悪いというだけで、「親の子育てが・・・」などと論じられる。子どもが蹴ったサッカーボールが、フェンスを飛び越えて事故を起こし、親に対して損害賠償が請求された裁判もありましたね。さすがにその訴えは認められませんでしたが。
 それと、エロ、暴力表現の杓子定規な規制を受け入れる必要はないけど、創作物として筋道立った描写も欲しいね。子供向けだったら、弱者を傷つける暴力は、罰せられる、報いを受ける、みたいな教訓的配慮は必要じゃないか? 
 「いちご100%」の主人公は、情けないやつなのに女の子にモテてエロくていい思いをしていたから、一般のジャンプ読者からも激しいヘイトを集めた。いちご100%を愛読している子供に、親は「現実はこんなやりたい放題上手くいかないんだからね」と忠告しなくちゃいけないの? そもそも漫画家がご都合主義の話をやるのが問題かもしれない。