本書は、新品がとっくに品切れなため、古本で取り寄せた。
Amazonのカスタマーレビューを見ると、「8割、覚醒とifの話」といった不満や批判が目立つ。
シリーズ「25周年」の「開発秘話」と書名にうたっておきながら、近作(当時)の話ばかりなのだ。
しかし、実際に同書を手に取って読んでみると、多少仕方ない事情も見えてくる。
成広通氏(初代から携わってきた人)へのインタビューによると、「暁の女神」のあと、スタッフがごっそり抜けて入れ替わったらしい。
(ファンの間で)有名なところだと、それ以前にも「トラキア776」を最後に、「ファイアーエムブレム生みの親」と言われた加賀昭三ディレクターが、ISを退社して独立するなど、人材の入れ替わりが激しい。
今、ISに在籍したり関係の深いまま、活躍しているスタッフの話というと、覚醒~ifが中心になるという事か。
(昔のことを、もっと詳しく知りたければ、その当時の雑誌や攻略本を取り寄せた方がいいだろう)
それでも、わずかながら昔のFEについて、貴重な情報が載っている
・「聖戦の系譜」は当初、FEを作ってきたスタッフが、まったく違うシステムの企画として出発したもの。(樋口雅大氏と成広通氏の話)
はじめのタイトルは「聖剣エルムカリバー」。
次に「ソードエムブレム」となり、コンセプトが二転三転していくうちに、最終的にはFEシリーズのシステムに寄せられ、FEの新作として世に出た。
ネットでよく書かれていることの裏が、ようやく取れた。
(次回へ続く)