【新キャラ登場】
新育成シナリオ「グランドマスターズ -継ぐ者達へ-」にバイアリータークが登場!
— ウマ娘プロジェクト公式アカウント (@uma_musu) 2023年2月24日
女神の名を冠し"規律"という思考を体現するAI。厳しさと実直さをもってウマ娘たちを導く彼女の姿にご注目ください!https://t.co/rBRX1Blq8V#ウマ娘 #ゲームウマ娘 pic.twitter.com/OouL2Edgvu
史実のバイアリータークが軍馬だった(のちに種牡馬に転用され、サラブレッドの「三大始祖」になる)ということで、ウマ娘のAIバイタクは軍人キャラですね。
エピソードもかっこいいよね、ボイン川の戦いで敵軍に包囲されてしまった中、持ち前の速さで突破して切り抜けたり…、ん、おい待てよ、ボイン川の戦いって、 アイルランドでやってた戦争じゃねえか!
なるたけかみ砕いて説明すると、17世紀のイギリスでは、カトリックを信仰するジェームズ2世国王が、カトリック寄りの政治を行ったため、危機感を抱いた国内の新教徒(プロテスタントのこと)が革命起こして、ジェームズ2世が失脚、フランスに亡命しちゃった。
新しい国王には、新教徒たちの推戴で、プロテスタントのオレンジ公ウィリアム(ウィリアム3世)が就任。しかし、ジェームズ2世は「まだだ! まだ終わらんよ!」とばかりに、アイルランドのカトリック勢力や、カトリック国・フランスの支援を取り付けて、復権を画策。
けれども、ウィリアム3世は、アイルランドに軍隊を派遣して、ジェームズ2世に呼応して蜂起したカトリックの反乱を鎮圧した。アイルランド人の奮闘むなしく…。
ウィリアムVSジェームズの戦いの一つが、ボイン川の戦いで、バイアリー大佐もウィリアム国王側で参加していた。バイアリーはこの一連の戦いで、「輝かしい武勲を立てた」とされている。
17世紀のヨーロッパといえば、30年戦争など、悲惨な宗教戦争があった最後の時代というイメージがある。有名な史劇「三銃士」の舞台になった時代でもあり、カトリックとプロテスタントの宗教対立に加え、宰相リシュリューが謀ったような国家間の権力争いも絡み、複雑に戦争が繰り返されたんだワ。
ダメだ、全然短くならなかった。
しかし、(また)待てよ…、ウマ娘世界では、アイルランド出身のファインモーションが「殿下」と呼ばれる王族で、どういう世界線なのか知らないが、アイルランドに王室が残っているぞ。(ファインモーションが実装された時、一部のオタクがそこを議論していたような記憶)
ウマ娘世界の歴史では、アイルランドが征服されなかった?
まぁとりあえず、「良かった…、カトリック弾圧に加担することになった軍人ウマ娘・バイアリーターク はいなかったんだね…」と勝手に納得しておく。
由来
※名前の由来は、イギリス人ロバート・バイアリーが所有するトルコ種の馬だったから(アラブ種という説も有力)。タークとは、トルコ種、トルコ産という意味。まんまですね。
どうもこの時代は、まだ馬に固有の名前を付ける文化がなかったようで、トーマス・ダーレーが所有していたアラブ馬だからダーレー・アラビアン、最終的な馬主がゴドルフィン伯爵だったからゴドルフィン・アラビアンと、シンプルそのもの。
ウマ娘や、ウマ娘とコラボ中の「スターホース」(SEGA)では、「ゴドルフィンバルブ」という名前になっている。
これは、同馬が北アフリカ経由でフランス国王ルイ15世に献上されたため、北アフリカに多いバルブ種だろうと思った人がいたから(「世界名馬ファイル」の13ページ)。
つまり、すでに否定された「勘違い」由来の名前なんだけど、まぁウマ娘なんてフィクション極まった世界観で、バルブだろうがアラブだろうがどうでもいい気はする。(スターホースのことはよく知りません…)
参考文献