馬と鹿と野と郎

「世人は欺かれることを欲す」(ペトロニウス)

課題を前にして、立ち止まらない勇気。

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 数か月前だったろうか、右派の山谷えり子議員(自民党)が、まさにこういった例をこと上げして「LGBTに対する差別の違法化」に反対していた。「女性議員」が「男性が女性トイレや女性浴室にやってくる事態」を言って、別に自民党は差別してませんよ~感を出そうとしていた。
 私はこういうケースの解決法を知らないが、逆に言えば、社会がこれらの課題を解決できれば、LGBTに対する差別違法化に、もう懸念はないということだ。

 
 ただ、観光業、飲食業を助けるためのGOTOが、即断即決・見切り発車で始まったことに比べると、選択的夫婦別姓LGBTの権利向上は、あまりにも懸念をあげつらって躊躇している。
 まぁ本音は、なんとか理由を付けてやりたくないだけ。自民党に観光利権というのはあっても、LGBT利権というのはない。
 けど、これがまた庶民の「失敗を恐れる」「失敗を考えて慎重になる」という行動文化にフィットしてしまうんだわ。

 
 「中庸」を説いた哲学者アリストテレスは、たとえば「勇気」という美徳は、「蛮勇(向こう見ず)」と「臆病」の中間にあるとした。

 過ぎた慎重さは、美徳といえまい。リベラルにも、問題が起これば戸惑ったり立ち止まったりするだけでなく、どんどん進みながら解決していけばいいという勇気が…、足りない。