馬と鹿と野と郎

「世人は欺かれることを欲す」(ペトロニウス)

誰もが総理と寿司を食べれるわけではない。~菅内閣を総括する。

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 進まないといわれていたワクチン接種も、いつの間にやら進んでいた。
 ワクチン接種が始まった初期に、それを「大きな船体」に例えるコラムがあった。大きな船が動き出すのには時間がかかる。
 日本は人口規模でいえば、台湾・韓国、ヨーロッパ諸国よりも大きい国で、多少の遅れは仕方なかったかもしれない。
 今のワクチン普及率をもって、「菅政権の功績」という意見もある。ただ、それより深く印象に残ったのは、菅内閣トップダウンな手法と、地方自治体との間で生まれたちぐはぐぶりだった。
 いったん市町村レベルでワクチン接種が加速すると、「供給できない」と政府の方がついていけなかった。

 総理大臣という「最高責任者」であるならば、ここで責任の所在を整理し、さらに国民や関係者に説得的なメッセージを発信する必要があったろうに、菅総理の発信力は絶望的に低かった(よく言われたこと)。

誰もが田崎氏みたいに総理と寿司を食べれるわけではない

 政治ジャーナリストの田崎史郎氏は、自民党の政治家に対して「実はやり手」という評言を好む。

 「スシロー(田崎氏に対する蔑称)は御用ジャーナリストだから」という評価は置いといて、一般論として、実際に会って話すとすごさの伝わる人はいる。
 ところが、多くの市民というのは、田崎氏のように有力政治家とお近づきになれない。特に、若者にとって政治家は縁遠い存在。私も政治家の知り合いなんていないよ。
 だからこそ、会見やビデオメッセージだけでも、市民に訴える力を持つ政治家というのが望まれている。

 

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