馬と鹿と野と郎

「世人は欺かれることを欲す」(ペトロニウス)

競馬界の仕組み、競走馬生産の興亡を解説した良書を紹介する。

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 毎度攻めているチャンネル。
 
 生産界は20年余り社台グループの一強で、古参ファンはよく「社台のせいで競馬がつまらなくなった」という。
 しかしまぁ、ライバルになりえた早田牧場がこんな形で退場してしまったし、伝統ある馬産地・日高の牧場も、経営体質が古く問題が多かったらしい。
 早田牧場、あるいは日高VS社台の歴史は、江面弘也「サラブレッド・ビジネス」(2000年)と渡辺敬一郎「日本競馬 闇の抗争事件簿」(原著は2008年)に詳しい。

 

 

 

  競馬本というのは、たいてい予想、必勝法、または名馬、騎手の話題。そんな中、この2冊は「興行としての競馬」がよく分かる。海外の事例も豊富。

今はどうか

 この2冊から10年以上経っているれど、大きな変化はなかったといえる。
 社台以外の牧場からぽつりぽつり、ゴールドシップロードカナロアキタサンブラックといった名馬が出ており、さらにカナロアはアーモンドアイを輩出し、現役種牡馬の中で最も勢いがある。
 ただ、これらの出来事が生産界を変えるのかどうか…。