馬と鹿と野と郎の日記

「世人は欺かれることを欲す」(ペトロニウス)

韓国のドラマや映画が、外国に売るため努力しているという話。ほか、日本やハリウッドを徒然なるままに。

www.itmedia.co.jp

www.itmedia.co.jp

 韓国ドラマ界の「売る」ための努力は、確かに徹底している。

 韓国では放映中のドラマが、公式ウェブサイトに書き込まれた意見を基に、脚本を修正したりする。(前に見た新聞記事によると、インドネシアで「差別的だ」という視聴者の反発があったら、即座に修正に入ったらしい。)

 もちろんそんなことをしていれば、制作者が信念をもって面白いと思った話を貫くことができないだろう。

 
 ところが日本では、優れたクリエイターの作家性が尊重されているかといえば、頭が固くて無能な「お偉いさん」の意向も強い。連発されてきた「人気漫画を人気芸能人主演で映画化」企画は、その最たるものだ。上層部に少しでもファンの意見をくみ取る姿勢があれば、こんなクソ企画は通らなかった。

 作家性を尊重し、文化を守りたいなら、ヨーロッパの芸術映画みたいに政府が潤沢な予算を付けて、作りたいものを作らせてあげればいい。売りたいのなら、ハリウッドみたいに世界市場を見据えて戦略的にやるべきだ。

 (今だとハリウッドは、いわゆるポリコレに気を使っていて、絶えず人種や男女のバランスを取ろうとする。日本のオタクはそれを冷ややかに見ているようだが、バカにはできない。現にハリウッド映画は世界で売れ続けている。)
 クリエイターの差ではなく、企業上層部と政府の方針が中途半端で、日本は損していると思うな。

 

 以下は余談のようなものだが…。

 人種や国を変えても珍しく成功した漫画実写化として、アメリカ映画「ゴースト・イン・ザ・シェル」(原作は士郎政宗攻殻機動隊」)が浮かぶ。
 原作はハッキリ日本が舞台の設定だったが、もともと近未来で無国籍風の世界観だったこと、一部のいかにも日本人っぽいキャラクター(荒巻課長など)に日本人がキャスティングされていたことから、違和感が少なかった。
 それでもウィキペディアなどを見ると、主人公の草薙素子(名前から言って日本人だろう)を演じるのがスカーレット・ヨハンソン氏、西洋人であることに批判があったらしい。

 
 一方、私にとっては、西洋風の人物を日本人ばっかりでキャスティングしていた実写版「鋼の錬金術師」は、違和感が強かった。
 そもそも「鋼の錬金術師」は、アメストリアという架空の国を舞台にしているのだから、人種にこだわる意味は本来ないはず。(ただし、後半オリジナル脚本で進んだアニメ第1期では、アメストリアがドイツのパラレルワールドという設定になっていた。)

 どういうことだろう。日本の実写化には、独特の安っぽさやダサさがある。

 曽利文彦監督の名誉のために言っておくと、実写版「ピンポン」は良かったと思う。(原作を色々はしょっていて、特にチャイナのエピソードがほとんどカットされていたのは不満だったけど。)それが「鋼の錬金術師」を作らされてしまうあたり、邦画界のヤバみを感じる。

 
 ハリウッドでも、「ドラゴンボールエボリューション」のような最低最悪の実写化があったけれど、日本の実写化駄作は、量的にハリウッドをしのいでいる(しのぐな)。
 

 その他関連記事

gendai.ismedia.jp

www.youtube.com