馬と鹿と野と郎

「世人は欺かれることを欲す」(ペトロニウス)

立憲民主党、終わりの始まりか。強制わいせつ疑惑を考える。

 初鹿明博議員の強制わいせつと性暴力疑惑は、立憲民主党終わりの始まりかもしれない。

 まだ容疑の段階であるが、立憲は警察・検察の捜査に任せず、党として事実関係を確認し、初鹿議員の処分を決めなければいけなかった。初鹿議員の離党届だけでは済まされない。
 2003年、共産党筆坂秀世参院議員に、セクハラ疑惑がかかった。共産党は、筆坂氏を党の要職から解任した。
 当時ネット右翼は、「共産党議員がセクハラした」ということで思いっきり叩こうとしていたが、むしろ私の中で、共産党の速やかな対応に株が上がった。(もっとも、筆坂氏本人は無実と主張している。)
 銀英伝でいっていたように、一人の政治家がワイロを受け取るのは個人の腐敗だが、それを市民が批判できなかったり、党や議会が追及できないのならば、それは社会の腐敗となる。
 立憲民主党は、枝野幸男氏の個人的なイニシアティブでできた政党だが、いまだに党としての体制やシステムが整ってないようだ。こういう時どうも中途半端で、頼りない。

 
 もっと困ったことには、立憲民主党がダメになったからといって、共産党などに票が流れるわけでもないということだが。日本の有権者は左翼嫌いのようなので、民主党のような中道寄りリベラル政党がダメになると、野党勢力が全然勝てなくなる。
 強制わいせつというと、自民党の国会議員も、未成年に対する強制わいせつ疑惑が文春にスクープされた。文春は右も左も平等にスキャンダルを報じる。

 だからといって、自民も立憲も駄目だと共産党やれいわが大勝するわけじゃないんだな。

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