村編の終盤でもやった、千空の高速計算が再び。使っている理論自体はそんなに難しくないんだけど、全部暗算でやれるのがすごい。
まぁ、これは漫画的な演出という奴で、作者や科学監修の人は、紙に書いたり計算機を使っているんでしょうが。
しかし、実際の歴史上にも、なんでもかんでも暗算できた天才がいたのです。18世紀の数学者オイラーは、晩年視力を失ってからも数学の研究を続け、新しい理論やアイディアを口述筆記させていたらしい。
(サイモン・シンの名著、「フェルマーの最終定理」で知ったエピソード。同書は、前半が数学史の概略になっており、理系の苦手な私はとても助かった。)
そして、ゲンが「うろ覚え」の知識で望遠鏡を作る。望遠鏡は、17世紀にオランダのメガネ職人が、メガネの凹レンズと凸レンズを重ねるとより遠くのものがはっきり見えることを発見し、出来たという。
つまり、メガネレンズができていれば、あとは望遠鏡も可能になる。(製造技術的な事は、カセキのおじいちゃんがすぐに解決してくれるし。)
歴史の上では、メガネの発明から3世紀くらいかかって望遠鏡が生まれた。その数百年を、すでにそろっている知識や理論で「ワープする」というのが、「dr.stone」世界の醍醐味。