馬と鹿と野と郎

「世人は欺かれることを欲す」(ペトロニウス)

アニメ「鬼滅の刃」第26話(最終回)の感想。追記あり。

 「鬼滅の刃」列車編、映画化。アニメ界では「完結編は劇場版で」商法がすっかり定着しているけど、近年では銀英伝のように、途中の話を映画でやるパターンも出てきている。完結編はともかく、途中を映画化するのは違和感があるんだけど…。映像クオリティーは、否が応でも期待値上がる。

 

 丸に目が点だけの「かんたん・たんじろう」、アニメでもバッチリ登場。原作はこれから、利き腕の反対で書かれたといわれても信じるほどの「かんたん・たんじろう」が出てくる。
 善逸がツッコミ役に。ドの付く変人だらけの鬼殺隊の中では、こいつが相対的に常識人という恐ろしいレベル。ただし、これからも女がらみでは正気を失う。義勇さんもそうだけど、キャラがブレてるわけじゃないんだよな。別の面っていうのかな・・・。

 
 無惨はあんな気まぐれで下弦殺しちゃっていいのか? と思われたが、原作の16巻くらいで、自分の血を多めに与えれば下弦クラスはすぐ作れる、というのが判明(後付けっぽさもあるが)。すぐ作れるから、すぐ殺す。まぁそれこそ、ブラック企業的人材使い捨ての発想か。
 みんな「ブラック企業」「パワハラ上司」という。現代風に言えばそうなんだけど、私はむしろ、超古典的な悪の親玉感があって懐かしさも。マリを使うスサ丸ちゃんが、「無惨様、お許しを―――!!」って叫んで死んだけど、昔のアニメや特撮の様式美的なセリフだよね。

 
 「善逸」の読み方が分からなかったというキッズがいるけど、この前後から「AKAZA殿」とか、漢字が読めないし書けない漢検一級級の難読キャラクターが出てくる。それも見どころ。

 

 追記。

 鬼滅の声優、若手とベテランのバランスがいいよね。ザコ敵にまでベテラン声優を使っているけど、そういう配置は「若手がベテランの演技を学ぶ」という意味もあるらしい。

 関俊彦さんの鬼舞辻無惨(通称・無惨様)は、かっこいい声なのに無惨の小物ぶりを余すところなく表現していて最高。