馬と鹿と野と郎

「世人は欺かれることを欲す」(ペトロニウス)

打ち砕かれた楽観

 今朝の日経平均は、2万400円台か・・・。2万円という株価は決して低くないのに、デッド・ラインとなっている。昨年末に、米中摩擦で2万円割れまでいった。そのときの3か月で、年金が10兆円以上もの運用損を出していたから、これでギリギリ。

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 金融庁が「人生100年時代、資産形成のすすめ」なんて噴飯物の「国民啓蒙」をはじめたのも、「株式運用で年金財源をひねり出す」ということが、さすがに無理だと思ったからでは。
 「年金運用は、トータルではプラスになっている」と反論されるが、問題はそこではなく、株価を釣り上げたアベノミクスに、もうかつての勢いはないこと。腹をくくってさらなる手段をとるか、キッパリもうダメだとあきらめるか、政府の腰も定まっていない。
 全て安倍総理が悪いわけではない。しかし「外交の安倍」といわれ、トランプ大統領と蜜月関係を演出したにも関わず、実際には都合のいいアメリカ製品の購買者にしか思われていない日本。安倍総理に、米中貿易戦争を止める力も何もない。
 消費税増税には私も反対するが、安倍政権がそれをやめた程度では「現状維持」で、将来の展望がない。安倍政治が行き詰まっている。

 ここは野党にこそ、代わりとなる大型ビジョンを示してほしいところだが…。マクロ経済政策、という難点については前にも述べた。

 

  今の野党、特に立憲民主党に足りないのは、マクロ経済政策だ! - 犬沼トラノオ日記

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