馬と鹿と野と郎の日記

「世人は欺かれることを欲す」(ペトロニウス)

「映像の世紀プレミアム 第12集 昭和 激動の宰相たち」感想など。

 60年安保闘争で、市民をボコボコにする警官隊をばっちり流していたのは良かった。岸信介が祖父というだけで、ただちに現総理に因縁づけられるわけではないが、安倍晋三氏はその祖父を尊敬しているのだから、それがもたらした犠牲もちゃんと知られなければ、ね。

 番組では省略されていたが、安保闘争が起きた1960年には、アメリカの偵察機U2」がソ連領空に侵入して撃墜されるという事件が起きて、米ソ間の緊張が高まっていた。岸信介たち保守派の発想でいえば、米軍によってソ連の脅威から守ってもらうということだったが、左翼・革新陣営からすれば、過度にアメリカに肩入れするからこそ、米ソ間の対立にますます巻き込まれるという問題だった。
 ちなみに岸信介は、CIAから選挙資金の援助も受けていました(後にスクープされたことだが、昔を知る人によると、公然の秘密だったという)。

 このとき直接行動で国会の扉を破った全学連の学生たちは、「アイゼンハワーの訪日が中止になった」という事実から、アメリカでブラックリスト入りした。のちにスタンフォード大学名誉教授になる故・青木昌彦氏は、当時全学連に参加していた一人で、アメリカ留学する際、偉い人の一筆が必要になったらしい。