12月25日だからメリークリスマス、なんだけど、例年日本では平日だから、クリスマスなんて関係ねぇよ祝ってないで仕事仕事、という社会人も多いんじゃないでしょうか。お隣の韓国では、祝日なんだけどね(たぶん、韓国はクリスチャンが多いから)。
韓国やフィリピンでキリスト教が定着していることを考えると、日本で広がらないというのも興味深い現象。GHQ総司令官として有名なダグラス・マッカーサーは、敬虔なクリスチャンでもあったので、日本でキリスト教を広める使命に燃えていた(アンドルー・ゴードン「日本の200年」下巻、494~496ページ)。
また、日本の知識人にさえ、敗戦で精神的支えを失った日本人が、キリスト教に帰依して日本はキリスト教国になるだろう、という予想をした人もいた(秦郁彦「陰謀史観」)。若き日の故・吉本隆明氏など、敗戦を機に聖書を熟読する哲学青年もいたが、結局戦国や明治開国の頃を超えるキリスト教ブームはなかった。
しかし神仏習合以来の日本の伝統というか、部分的に取り入れることはできる(好きな)ので、クリスマスはめでたいお祭りとして浸透した。映画「天使にラブソングを」では、シスターが「男女カップルのためのイベントではない」といかにも聖職者らしい説教をしていたが、日本でも愛をささやく男女と、それをねたんだりうんざりしたりする非モテが風物詩になっている。
ケチつけるだけではつまらん奴だと思われるので、ここは逆張りで盛大にイエス・キリストの誕生を祝って、東方からやってきた三賢者とか、キリスト教の伝説をたっぷり演出して嫌がらせしてやろう。
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