馬と鹿と野と郎

「世人は欺かれることを欲す」(ペトロニウス)

わかるはずがない。 追記あり。さらに追記あり。


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 麻生太郎財務相の発言に対し、「不摂生の線引きはできない」というのは確かな正論。さらに言えば、吉田茂元首相の孫として、麻生財閥の御曹司として、日本で考えられる限り最高最上級の豊かな暮らしをしてきた麻生太郎氏に、不摂生になってしまう社会的弱者のことがわかるはずない。
 自分が健康であることが、どれだけの物に支えられているのかわからず・・・、自分の力とか、当たり前のように思っている…、そんな政治家に、不摂生がわかるはずがない。

 

 追記。

 これは経験的な常識に属することだが、一口に「不摂生」といっても、誰もが乱れた生活の程度に応じて、等しく同じ程度の病気を発症するわけではない。大抵の病気は、遺伝的にできた体質、本人を取り巻く環境、本人の生活習慣など、さまざまな要因が絡み合って発症する。

 そしてまた、大抵の病気はメカニズムが解明されつくしたわけでもなく、医師が患者を診察しただけで、どの程度体質なのか、生活習慣なのか、判別は不可能だろう。

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 この分かりやすい図は、実教出版の「高校生物基礎」43ページから転載。今私が言ったことは、高校レベルの知識なのだ。まさか、時の副総理兼財務大臣が、高校生物の教科書で論破できる発言を行ったのだろうか。
 麻生財務省学習院大学スタンフォード大学を卒業しているらしいが、今般発覚した東京医科大や順天堂大学の入試不正のように、男性だから、麻生財閥の御曹司だから、加点されて入学したのかもしれぬ・・・。

 

 さらに追記。

麻生氏が不適切発言=医療費負担「あほらしい」に同調:時事ドットコム

 “ただ麻生氏は「人間は生まれつきがある。一概に言える簡単な話ではない」とも語り、やむを得ない事情で病気になった人の医療費を保険制度で賄うことに理解を示した。”

 他のもっと詳しいニュース記事もチェックすべきだった。しかし、お詫びや訂正の必要性は感じない。依然として、麻生氏発言は問題だったと考える。