間瀬朋子・その他編「現代インドネシアを知るための60章」。これは図書館で借りた本なので、期限内に返さなければいけない。内容のメモ代わりに、ツイートしたのをブログにまとめる。
第24章。インドネシア語は、「覚えやすくて文法も比較的優しい」。「ローマ字式にそのまま読んでも、ほぼ意味が通じる」「中国語やタイ語のような声調がなく、発音しやすい」。
9章。インドネシアの最東端、パプア。または、ニューギニア島西部ともいう。ここだけで、276もの言語グループが存在する。
30章、近現代史概説。オランダの植民地統治は、伝統的な支配機構を使った間接統治だったので、オランダ人と原住民の生活は、ほとんど接点がなかった。
想像するに、オランダのように宗主国の人口が少ない小国である場合、広い植民地を隅々まで支配することなど、不可能だったのではないか。
22章。漫画、アニメは圧倒的に日本製、あるいはアメリカ製その他が人気で、国産は少ない。近年の一番人気は「NARUTO」。インドネシア人もやっぱり、“ニンジャ”が好きなのか。
ところで、あくまで私の観測範囲内だが、一般向けインドネシア本では、歴史の記述がどうにも薄い。「現代インドネシアを知るための~」は、まだ「近現代史概説」の章で、オランダ領東インド時代をさらっとやっているからいい。
ほかになると、たとえば中公新書の「物語 ~の歴史」シリーズでは、フィリピンやヴェトナムが割と早くからあったのに対し、「インドネシアの歴史」はまだ存在しない。(インドネシアがテーマの本は、すでにいくつかあるんだけど。)
海外の文献では、コンスタンティーノ「フィリピン民衆の歴史」の日本語訳があり、ワーヒド「マレーシアの歴史」もあるのに、Rickleefsの本(英語版ウィキペディアによると、英語圏でもっとも有名なインドネシア研究者)は邦訳がない。
日本ではニーズがないのかな? まぁ、私もインドネシアの歴史を調べようと思ったのは最近だしね。
それよりも、研究者が少ないのかもしれない。英語ができればとりあえず一次資料にアクセスできるフィリピンやシンガポールと違い、インドネシア語というマイナーな言語を習得しなければいけない。オランダ語も必要だろう。大変そう。
現代インドネシアを知るための60章 (エリア・スタディーズ113)
- 作者: 村井吉敬,佐伯奈津子,間瀬朋子
- 出版社/メーカー: 明石書店
- 発売日: 2013/01/30
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