馬と鹿と野と郎

「世人は欺かれることを欲す」(ペトロニウス)

どうせなら・・・。アニメ「ポプテピピック」#12 感想。追記あり。

 最終回だけにスタッフが力を入れているのが伝わってきて、まぁまぁ面白かったが、最初の数回を超えるインパクトはなかった。最初は本当に面白かったのだけど、そのおきて破りや反則技で上がりすぎた期待値を、うまく処理できなかった印象。
 実写で蒼井翔太が介入してくるという奇抜なオチも、そもそも私が蒼井翔太氏を知らなかったため(最近の声優とか芸能人は知らん)、「誰?」というだけで、面白くはなかった。ウィキペを見ても、「なんで彼なのか?」という疑問は解消せず。
 どうせなら、原作者の大川ぶくぶ氏が実写で出てきて結末を変えさせれば、おきて破りの中のおきて破りとして話題になったろう。(私の知る限りでは、すでに手塚治虫七色いんこ」が「作者に解決させる」というオチをやっているけど、アニメでは見たことがない。)
 そんな中でも、予告だけの本編不在アニメ「星色ガールドロップ」は最後まで楽しめた。最初のうちは「予告を見るだけで話が想像できるベタなアニメ」という体だったのが、やがて「存在しない本編の間に何があったのか?」という超展開アニメになっていき、もう予告もないだろ、という最終回でも、二期決定という形でやってくれた。

 「星色」は、本編をやらないのが最大のネタであることは承知しつつも、やっぱり何かの形でやってほしい。

 追記。
 思い出したが、「七色いんこ」以外の例として、「作者が登場して解決しようとしたのに、話が解決しなかった」という驚愕(?)の作品に漫・画太郎珍遊記」がある。
 俗に、「デビュー作にすべてがある」といわれる。その言葉通り、これが連載デビュー作だった漫氏は、その後も律義に「珍遊記」の迷走と打ち切りパターンを再演した。一番すごいことは、漫氏がそれでも連載のチャンスをもらい続けていることだろう(けど打ち切られる)。