馬と鹿と野と郎の日記

「世人は欺かれることを欲す」(ペトロニウス)

痴漢を描いた漫画を考える。「わたモテ」その他。

最強微課金プレイヤー!はやかわケンスケ on Twitter: "ワタモテでは痴漢される方が女として優れているワケだが?
これについて一言お願いしまーす… "

九郎政宗 on Twitter: "▼↑谷川ニコ(二人組)の原作担当は男性なので、たぶん「現実に痴漢にあった女性の気持ち」とかは配慮していない(@∀@) まあ考えが足りてないんだけど、それでもさすがに自分のまんがが痴漢の弁護に使われることは想定してなかっただろうねw… https://t.co/JlvpoxMBrQ"

ゴルツィネ化した女々@勤労学生 on Twitter: "これは主人公は女子高生ですが、完全に男性目線で描かれた『こじらせ喪女系 女子高生』が萌ポイント(性癖)な読者向けのフィクションですね。いずれにしろ痴漢系エロ漫画で恍惚とイッてる女性キャラと同等です。エロ漫画よりは現実味がある風にみえたのでコレが世の女性の意見だと勘違いされましたか?… https://t.co/aNHzpjlz7N"

 「わたモテ」のこの回は見たことあるけど、このページだけ切り取るのがそもそも恣意的。このあと主人公は痴漢にあって、非常に怖がるという話に展開する。(ただし、なぎなたが当たっていたのを痴漢と勘違いしたというオチ。)

 まぁ、それは本題ではない。

 「漫画と現実を混同するな」というのは全くその通りなんだけど、何しろ文科省が道徳教材に「宇宙兄弟」のセリフを採用しているご時世なのだ。(詳しくは前に書いたこの記事)

加筆修正。教育の「増やせよ詰め込めよ」と、「自分の内なる敵と戦え」という道徳訓話。 - 犬沼トラノオ日記

 漫画の名言・名シーンが道徳教材になりうるなら、悪いシーンが与える悪影響も当然存在するだろう。「漫画は悪書」と一律に言われることがなくなって、「漫画の××から大切なことを学んだ」と素晴らしさが説かれる時代には、マンガ好きはますます間違ったメッセージを与える漫画に気を付けなければならない。
 ところで「原作が男性だから」という意見もあるが、私は単純にそう思わない。私の頭が無駄に検索機能を働かせて、いくつか痴漢を描いた漫画を思い出したが、榎本ナリコセンチメントの季節」の痴漢にあった女の子の描写は薄っぺらかったし、一方男性作家でも、安田弘之ショムニ」のニヒルな視点は面白かった。
 「女性作家なら女性心理を描く」という単純な問題ではない。(「わたもて」作者も片方は女性だし。)ことは、関数計算を必要とする。女性でも、男性優位の社会ならば、男性に受けるものを女性は強いられる。
 風俗嬢が大抵男への性的サービスが好きなのではなく、「儲かるから」やっているように、痴漢されて喜ぶ女性を描くエロ漫画だって、男に売れれば女性作家が書くことはいくらでもある。
 しかも性的サービス業を問題にすると、トゥギャッターのコメント欄とかに、「職業差別をしている」と利口ぶりたいアホが、「言ってみただけ」の書き込みをするんだな。ワタミユニクロを批判したら、職業差別になるのか? 好きで好きでやっている人はよろしいが、好きじゃない(のに働いている)人もいるんだってば。