「貴様、歴史クラスタだな」
「いいえ、違います」
「第二次世界大戦を始めた独裁者は?」
「まず、ドイツ問題が」
「連行しろ」
はい、#歴史クラスタ狩り ネタでした。
第二次世界大戦が、「邪悪な独裁者が始めた」で終わるのなら、歴史教科書は「戦争と人種差別を繰り返してはいけません」と書いて、あとは白紙の束でいいだろう。現代史のトレーニングになる本、それがテイラー「第二次世界大戦の起源」のようだ。
長いのでまだちゃんと読んでないが、本自体よりも、その後繰り広げられた「テイラー論争」のほうが意義深いかもしれない。
テイラー本の何がセンセーショナルだったかという要約は、裏表紙に載っている。テイラー論争で正統な歴史学も修正・発展し、以下のような点はおおむね共有された。
第二次世界大戦は、突然変異で生まれた独裁者が起こしたのではなく、歴史的由来があること。由来があるからと言って、正しいとか仕方ないということにはならない。今でいえば、核保有の歴史的由来とか、アメリカや日韓との外交ゲームとか、北朝鮮問題を考えるヒントにもなるだろう。
- 作者: アラン.ジョン.パーシベール・テイラー,吉田輝夫
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2011/01/13
- メディア: 文庫
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