馬と鹿と野と郎

「世人は欺かれることを欲す」(ペトロニウス)

「ゴールデンカムイ」の登場人物、雑感。

 鶴見中尉

 ネタバレ、中尉の構想する北海道独立国は実現しない。

 ・・・普通に考えれば、金塊が手に入らないか、クーデターが失敗して、鶴見中尉の計画は挫折するはずだ。インタビューによると、野田氏はあくまで史実を曲げない範囲で描くスタイル。

 とはいえ、ゴールデンカムイにおいては何が起こるかわからない。もしかしたら、そういう平凡な予想を裏切ってくるかも。

 白石由竹

 モンキー乗りを先取りしたり、キャットウォークを先取りするゴールデンカムイの登場人物。こいつは紙幣に火をつけて明かりにする、第一次世界大戦時の成金を先取り。

 尾形百之助

 再登場してからはニヒルな伊達男になり、ガラッと印象が変わった。初登場の時と再登場以降、顔が違う。ちがくない? 顔のケガは縫ったみたいだし、入院中に整形したのかも。

 谷垣源次郎

 二瓶鉄造から、猟師の魂と「勃起」の決め台詞を受け継ぐ(そっちは継いじゃらめぇ~~)。

 牛山辰馬

 定期的に女を抱かないと、精神不安定になる。師匠のカミさんを寝どり、怒った師匠を殺してしまった。よく「それ以外はいい人」とか、「それ以外は普通の人」と紹介されているが、いや、「あの人はお酒を飲まないといい人なの」と一緒で、これ十分にダメ人間だから。キャラの濃すぎるゴールデンカムイ世界に毒されてはいけない。

 キロランケ

 杉元の仲間だが、謎の多い人物。とはいえ、猟奇殺人者・家永カノもいつの間にか土方一行になじんでいるし、こいつの怪しさとか、もう誰も気にしていない。

 

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 戦争成金を描いた風刺画。(アンドルー・ゴードン「日本の200年」297ページから)