馬と鹿と野と郎

「世人は欺かれることを欲す」(ペトロニウス)

2018-04-01から1ヶ月間の記事一覧

2018年、春期アニメの雑感。

今期のアニメで見続けているのは、「銀英伝ノイエ」「ヒナまつり」「ゴールデンカムイ」だけになった。 「魔法少女俺」は、短い巻数の原作(未読だけど)に合わせるためか、回想シーンで薄く引き伸ばしているのがちょっと残念。それはともかく、男のフリフリ…

自殺率の推移を調べてみた。民主党政権時代は、叩かれすぎていないか?

www.nippon-num.com ふと気になって、日本の自殺率を調べてみた。(「自殺率 日本 推移」で検索。) これを見る限り、自殺率は民主党政権の時代にも、一貫して下がっていたようだ。東日本大震災などの巨大災害があったので、平均寿命といった数値は一時的に…

なるほどなるほど。

夜9時~放送『直撃!シンソウ坂上』かつて超スパルタ式教育で世間を騒がせた「戸塚ヨットスクール」の今に直撃!一体どんな人がどんな生活を送っているのか…体罰は教育なのか?戸塚校長が緊急出演https://t.co/YCSqe3wU9u#fujitv #坂上忍 #キャシー中島 #峰…

ホームレスでも生活保護は受けられる。

アニメ「ヒナまつり」3話を見る。内容と関係ないんだけど、ニコニコで「住所不定(ホームレス)だと生活保護が受けられない」という、間違ったコメがあった。真に受ける人がいたらまずいんで一応言っとくと、生活保護の要件にそんな規定はない。 しかし、一…

岩明均「ヒストリエ」を9巻まで読んだのと、アニメの新「銀河英雄伝説」(銀英伝ノイエ)4話。加筆あり。

岩明均「ヒストリエ」を9巻まで読む。やはり、「ヒストリエ」はすごい。どうやったらこんな話が作れるのか、訳が分からないほどすごい。 あえて難を挙げれば、スカスカした背景だろうか。なんでもウィキペディアやニコニコ大百科によると、アシスタントをつ…

「福田の人権はナシってことですか?(前川の人権は存在しないけど)」

togetter.com 道徳の授業でいじめが加速するだろ、これは。 自閉症の人が、自閉症に顕著な特徴である「空気を読めない」言動のため、子供のころいじめられたという体験談を読んだことがある。かくして、道徳の授業で「模範解答」をできない子供は笑われ、い…

アニメ「ゴールデンカムイ」3話と、原作の展開ちょっとネタバレ。

3話で作画はちょっと持ち直したが、やはり原作漫画の迫力には及ばない。この際作画が劣るのはしょうがないとしても、原作を色々とはしょっているので、演出的にも残念なことになっている。 例えば、原作でこの回は、「第七師団の連中が追ってくる」という緊…

パレード

昨日、一日ずっとトレンドに並んでいた「羽生弓弦パレード」はすごかった。羽生君が、何するでもなくただ車の上で手を振るだけの姿に、街道は人で埋め尽くされ、旗が振られ続け、NHKは国民からむしり取った受信料で生中継した。今の日本で彼に比肩するのは、…

中二病でも歴クラしたい!

作ってたら楽しくなってきた結果… 歴史の本初めて読むなら何がいいですか?って訊かれても案外答えられないんだけど初めて読むならやめといた方が!っていう傾向の本はパッと思いつくので独断と偏見でまとめたちなみに私は読んでしまった人間です!!!!!…

アニメ「ヒナまつり」。2話まで見た。追記あり。漫画も読んだよ!

gyao.yahoo.co.jp ときどきセリフが早口だったり、小さくつぶやきすぎて聞き取れないが、テンポは抜群にいい。基本ギャグ、→後半でシリアスをはさんで、しんみりさせる。→やっぱりギャグで落とす、という緩急のきいた構成も王道。 (私はギャオではなくニコ…

流行言葉のつまらなさ。(本多勝一「日本語の作文技術」を参照して。)

若者がちょっと背伸びして社会を論じてみたいときに、論じた気になれる借り物の言葉として、一昔前だったらマルクスとかサルトルがあった。今だったらそれが、ジェンダーフリーをもっともらしく斬るとか、「左翼の逆を行く」という逆張り思考が流行している…

アニメ「ゴールデンカムイ」2話。

ひどい作画。唯一、ベテラン声優で尾形や白石の声が聞けたのは良かった。 尾形が再登場時の顔になっている。ゴールデンカムイ世界で「重傷」というのは、再登場フラグ。かろうじて死ななかった奴は、その後レギュラーキャラに昇格したり。 尾形は初登場時、…

忘れないよ、福田次官のこと。

セクハラ疑惑の音源が公開された当初、トレンドワード言及者には「ハニートラップじゃないのか?」と疑った人も(結構)いた。仮にハニトラだったとしても、財務省事務次官ほどの立場の人が引っかかるようじゃ、行政ガバナンスの危機であることに変わりはな…

「黒井戸殺し」ネタバレ感想。

アガサ・クリスティーの傑作ミステリー「アクロイド殺し」(私が読んだ邦訳では、「アクロイド殺人事件」)を、日本を舞台に翻案したテレビドラマ。 原作は子供の頃に読んだっきりで、ほとんど覚えていない。当時「金田一少年の事件簿」や「名探偵コナン」で…

731部隊出身者の戦後と論文。

早朝に、731部隊の名簿が公開された、というニュースが流れていた。日本では、欧米のように「公文書は×年たったら公開しなければいけない」といった法律がないので、政府が保管している戦前の公文書が、ずーーーっと公開されないままでいることも珍しくな…

エリア・スタディーズ「現代インドネシアを知るための60章」と、インドネシア史の話。

間瀬朋子・その他編「現代インドネシアを知るための60章」。これは図書館で借りた本なので、期限内に返さなければいけない。内容のメモ代わりに、ツイートしたのをブログにまとめる。 第24章。インドネシア語は、「覚えやすくて文法も比較的優しい」。「…

委員長は天性の芸人。

意識高い系YouTuber【キズナアイ】プレミアムな心構えに密着! - YouTube 意識高い系・・・もとい、ビジネス成功者系のクッソうざい言い回しメタクソうまい。 www.youtube.com 「全部俺」のアカペラは、ニコニコ動画全盛期にも見たことあるが、バーチャルユ…

大相撲の「作られた伝統」? 女児禁止の件にもふれて。 追記あり。

mainichi.jp 今朝の毎日新聞スポーツ面によると、そもそも大相撲の「女人禁制」というのが、近代に作られた「伝統」に過ぎない、という論文がある。さかのぼれば、日本書紀に女相撲(女性同士の相撲)の記述がある中、女人禁制は「非常に歴史が浅い」らしい…

毛魂一直線氏(なんちゅーペンネームだ…)。

ch.nicovideo.jp gyao.yahoo.co.jp 毛魂一直線氏は、「魔法少女 俺」のEDを見ればわかるとおり、超絵がうまい。絵がうますぎる人は、1コマ1コマが絵画みたいになって、漫画としては画面が硬すぎるというマイナス作用もある。けれども、「魔法少女 俺」の簡略…

おまけ。「第一次世界大戦後の西アジア」

分かりやすい図。帝国書院の高校教科書、「新詳高等地図」から転載。文字がぼやけているが、赤と紫がイギリスで、水色がフランス。 よく知られていることだが、念のため説明しておくと、第一次世界大戦の敗北で中東に広がるオスマン帝国は崩壊した。その領土…

旧植民地の言語状況を調べようと思ったけど・・・。とりあえず、セネガルの話。

旧宗主国と、旧植民地の言語をめぐる状況が気になって、図書館で本を借りてみた。が、これは一通り調べるだけでも骨が折れる、と思った。 たとえば、フランス語が普及している国や地域を結ぶための国際機関、フランコフォニーというのがある。平野千果子「フ…

日本の統治賛美論への問いかけ。

inunohibi.hatenablog.com 武田幸男編「新版世界各国史2 朝鮮史」280ページには、普通学校その他を通じて日本語は、朝鮮語及び漢文よりも授業時間が長かった、と記されている。 ときどき「ハングルは日本人が普及させた」と鼻高々に語る人がいるが、それ…

不安? 「ひそねとまそたん」

www.animatetimes.com animeanime.jp 今期のオリジナルアニメでは、「ひそねとまそたん」が気になっている。丸っこい目でタヌキ顔の主人公はかわいいし、作画や雰囲気はいいが、「豪華」を売りにするスタッフはむしろ、不安しかない。 エウレカはぶっちゃけ…

きっぱり批判する権利。

news.livedoor.com 民放のアナウンサーやキャスターは、選手にインタビューする人でも、その競技のことをよく知らないとか、興味がないというのが丸わかりの質問をするよね。競技の中身について突っ込んだ質問ができないのをごまかすため、家族のこととか聞…

ルパンVSインターネット

www.nicovideo.jp 期待せずに見たら、面白かった。次回からの展開が気になるつくりになっている。インターネット時代を利用した監視網、というアイディアは、すでにいくつか先行作品があって珍しくなくなったが、視聴者には「あのルパンだから」という盛り上…

まごうことなき全体主義

女性保育士:「妊娠の順番決め」は守るべきルールか - 毎日新聞 東浩紀氏が指摘したように、現代の先進国でジョージ・オーウェル「1984年」のような、全体主義政府による監視社会はありえなくても、草の根の「リトル・ブラザー」による監視社会はありえ…

アジアの言語事情。文字を一例として。 追記あり。

先日インドネシア語の話をしたので、アジアの言語事情について語ってみよう。 イギリスやアメリカの植民地だったフィリピン、マレーシアやインド等では、英語が公用語または準公用語として、今でもよく使われているの対し、オランダの旧植民地インドネシアで…