※12日午後5時更新。ツイートを追加した。
疲れていたので、最初色々ミスっていた。すんません。
さっきタマモクロスのことをしゃべったけど、冷静になれば私もリアタイで見てた世代じゃないので、調子に乗っちゃいけない。そこで、淡々とタマモクロスのことを語ろう。
いいとっかかりは、JRAのかっこいいCMシリーズで流れた「芦毛の馬は走らない この二頭が出てくるまでは、そういわれた」(2012年)だね。
江面弘也氏によれば、それ以前に大レースを制した馬は、メジロアサマ(まだ3200メートルだった頃の天皇賞・秋)、メジロティターン(同じく3200の天皇賞・秋)、プレストウコウ(菊花賞)の3頭になる(「名馬を読む2」)。
このうちプレストウコウは、マルゼンスキーの同期で、菊花賞馬としてよりマルゼンスキー伝説の引き立て役として、名が残ってしまった。マルゼンスキーが3歳(現在の数え方。当時は4歳表記。以下全て同じ)の6月、日本短波賞を予想通り楽勝したが、その時の2着がプレストウコウだった。
それが4か月余り後、菊花賞を勝つんだから、「あぁやっぱりマルゼンスキーはすごいなぁ」という覚え方をされた。
メジロアサマは種牡馬としてティターンを送り出し、ティターンはメジロマックイーンを送り出し、親仔3代の天皇賞制覇を達成した。私らの世代だと、「マックイーンの父と祖父」という覚え方になり、現役時代のことは詳しくないなぁ。
他の毛色でもっと名馬がいるのに、芦毛だとこの3頭…、というのは確かに物足りない。
タマの父・シービークロスは大レースこそ勝てなかったが、気持ちのいい追い込みと白に近い芦毛の綺麗な馬体で、人気あった名わき役。
どの世界でも、「父を超えるプレーヤー」という物語にファンは弱い。それが特徴的で目立つ芦毛、父譲りの強烈な追い込み型ならば、もう人気が出るのは当たり前。
80年代末に、タマモクロス、オグリキャップが現れ、オグリ引退と入れ替わるようにマックイーンが、ファンに語り継がれる名馬になった。時代の不思議なめぐりあわせと言えよう。
実はオグリキャップの祖父で、アメリカの歴史的名馬であるネイティヴダンサー(22戦21勝、2着1回)も芦毛だった。
ネイティヴダンサーは、直仔よりも孫・ひ孫世代から名馬が出ており、直系にフランスの至宝・ヨーロッパを代表する名馬のシーバード、種牡馬として世界的に成功したミスタープロスペクター、母系の方でノーザンダンサーが生まれた。(ネイティヴダンサー自身の年間種牡馬成績は、2位が最高。以上は石川ワタル「世界名馬ファイル」より)
ただなぁ、馬券オヤジが50年代の海外名馬知ってるわきゃねーし(偏見)、「芦毛の馬は走らない」と思われても仕方ないな。
よくオグリキャップも、「無名の血統から…」と言われたが、ファンの間で神話化した語りほどひどい血統ではない。
母のホワイトナルビーは、笠松競馬場で8戦4勝。当時まだ大学生だった稲葉裕治氏が、牧場に来ていた鷲見昌勇調教師に、「卒業したら家に戻って牧場をやります」「先生のところにいい牝馬がいたら、ウチに入れてくれませんか」と願い、やって来たのがホワイトナルビーだった。
ナルビーの母系をさかのぼると、天皇賞を勝ったクインナルビーがおり、稲葉氏は鷲見調教師の「見どころがある馬」という話を聞いて、笠松まで見に行ったこともある。
だから、取材に対して稲葉氏は、「大した血統じゃない」という評価に「当時は癪に触りました」と語っている。(河村清明「時代を駆け抜けた優駿たちのルーツを辿る旅」)
オグリの父・ダンシングキャップは、ヨーロッパで走って20戦5勝、重賞勝ちはなかったが、日本でG3~地方重賞の勝ち馬を何頭か出していた。
ついでに言うと、6戦0勝だったが、「血統がいい」という理由で輸入されたマグニテュードから、ミホノブルボンを代表に4頭のG1級優勝馬が出ている。
これらの種牡馬は、ヨーロッパより日本の水があっていたのか、日本競馬が欧米よりレベルが低いから通用したのか…。
オグリやブルボンの産駒に目立った活躍馬はおらず、これを血統論者は「サンデーサイレンスら海外の一流馬産駒に勝てなかった」とまとめている。
そんな、競馬ブームを担った名馬が不振にあえぐ内国産逆風の時代にあっても、タマモクロスは重賞勝ち馬をコンスタントに出して、中堅種牡馬として健闘した。
結局G1馬が出なかったので、直系は残らなかったが、もともとシービークロスに大レース勝ちがなく、タマモクロスを作った錦野昌章氏ら中小牧場の導入がなければ、埋もれていたような馬だった。
タマモクロスは、スターホースの条件をそなえていたが、オグリキャップはもっとスター性に恵まれていた。
オグリキャップ視点から見た場合、中央で敵なしの連勝を重ねた先に、1歳年上で同じ芦毛の最強馬が立ちふさがってくるなんて、できすぎた話だろう。
生産者、調教師ほか、関係者の努力で名馬が生まれていく。しかし素晴らしいライバルというのは、(個人が)努力してできるわけじゃないので、生産者の不幸(牧場が潰れた)とは別に、「芦毛の時代」というのは幸運だった。
10/11(月)、プリティーダービーガチャに★3カワカミプリンセスが登場予定!
— ウマ娘プロジェクト公式アカウント (@uma_musu) 2021年10月10日
また、サポートカードガチャではクラシック三冠に挑戦したキャラクターからSSRヤエノムテキ・SSRセイウンスカイがピックアップされて登場します!https://t.co/bKqVsft8gA#ウマ娘 #ゲームウマ娘 pic.twitter.com/FmtNIV9E37
まさかのカワプリ(カワカミプリンセス)! と言われてそう。俺もすっかりカフェが来ると思っていたんだけど、秋華賞優勝組だったね。
(「ぱかライブに合わせて、次回カフェではないか」という予想が)
どうでもいいけど、今回のガチャ3分の2が武闘派。
先日「名牝の層が薄いんで、牝馬好きは寂しいじゃろう」といったけど、ドーベルやスイープより先にカワプリだった。まぁゴールドシチーやヒシアケボノのパターンがあったから。
カワカミプリンセス|名馬メモリアル|競馬情報ならJRA-VAN
「父は、これが2世代目の産駒となるキングヘイロー。世界的良血として知られるキングヘイローだが、自身のGI勝ち鞍はスプリント戦の高松宮記念のみ。初年度産駒が大ブレイクしたわけでもなく、まだまだ種牡馬としての注目度は低いといえた。
(…)
そうカワカミプリンセスは、シンデレラストーリーならぬプリンセスストーリーを“強さ”で作り上げた馬だった」
9月のヒシアケボノ、10月のカワカミプリンセスは、勝ったG1に合わせたものだった。
このパターンが年内G1シーズンの間続くとなると、「なぜアケボノ、カワプリなのか」という点でも納得がいく。
アケボノよりG1勝利数(実績)で上のニシノフラワー、それゆえに、12月に勝った阪神ジュベナイルフィリーズに合わせて実装してもいい。
カワカミプリンセスも同様に、メジロドーベル、スイープトウショウの方が実績で上だけど、11月のエリザベス女王杯に合わせればいいからね。(ドーベルは12月の阪神JFも勝ってる)
ただ、未実装の内、菊、秋天、または有馬を勝った馬は多いんで、今のペースだと実装が追い付かないんだけど…。
11月のマイルCSを勝ったのはダイタクヘリオス。同月ジャパンCは、ゼンノロブロイとキタサンブラック。12月の阪神JFは、ニシノフラワーとメジロドーベル。同月朝日杯、アイネスフウジンとサクラチヨノオー。
今度のぱかライブにマンハッタンカフェ役の小倉唯さんが登場
— やきそばさん🇫🇮🇷🇺 (@liverpool_reds_) 2021年10月8日
小倉唯さんは普段あまりウマ娘放送関係に出てこない。
今年の菊花賞は10月24日。
次回のチャンミは菊花賞がモデル…
カフェが来るぞ pic.twitter.com/fT5WWHPM3G
今度のぱかライブで、マンハッタンカフェ役の小倉唯さんが出演するので、ウマ娘クラスタが「明後日の育成実装はマンハッタンカフェか!?」と色めき立っている。
なんだかんだいって、史実で素晴らしい戦績のウマ娘は実装されて行ってるんで、カフェありそうね。
秋華賞優勝組ということで、メジロドーベルやスイープ、カワプリの実装を期待する声もあった。確かに、ドーベルすらいなくて名牝の層が薄いんで、牝馬好きは寂しいじゃろう。
しかれども、オスがまとめて美少女になっているので、名牝組の位置づけがあいまいなのかもしれない。(カノープスは…、よくわからん)
ところで、ウマ娘から入ったとおぼしきファンには、タマモクロスが「一つの時代を代表する名馬」ってのがピンときてなかったよう。(最近「シンデレラグレイ」等を通じて、当時の人気が浸透してきたけど。)
まぁな。中年以上のファンにとって特別な馬だけど、冷静に今と比べれば、「G1を3勝」ってありがたみがないな。
たとえば棋士の渡辺明さんって、将棋界のすごい人なんだけど、藤井聡太君という超新星の前にかすんでしまった(…ということを本人も語っている)。
ちなみに渡辺明さんは競馬ファンのようで、「number」最新号でファインモーションについてのエッセイを寄せているし、福永祐一騎手と対談したこともあった。
前に「10月にシ-ビーが来る」などと予想してしまったが、小出しの露出で「あー、早く来てくれー」といわれるキャラが溜まっているから、やっぱり年末とか年明けくらいまで引っ張るんかな。
ひとり親世帯の半分、66歳以上の5人に1人、18~25歳の6人に1人以上が貧困です。更に年齢階層別の貧困率を見ると26~40歳10.8%、41~50歳13.5%、54~65歳13%、66~75歳16.4%、76歳以上23.9%。日本では高齢者が優遇されているとの言説がありますが、事実は高齢者も若い世代も貧困だということです。 pic.twitter.com/ZmMrLIvNBk
— 井上伸@雑誌KOKKO (@inoueshin0) 2021年10月7日
10年前の生活保護バッシングが最も激しかったころ、受給者に対して「スマホを持っている」といったつまらない、くだらない叩きがあった。
その後10年でどうなったか。東南アジアやアフリカの庶民にもスマホが普及した。
シリア難民、アフガニスタンの女性が、スマホのカメラ機能で自分たちの窮状を世界に発信しているのに、日本では生活保護の額を引き下げて、スマホを持てないようにした。
スマホでもなんでも、まず持ってなければイノベーションなんて起こらん。IT教育をいくらやっても、「やってる感」で終わる。
日本人が「貧困」のハードルを高く考えて、「貧困ではない」と考えているうちに、待遇の悪さに見切りをつけて人材流出、頭脳流出も進んでいるようだ。
「待遇」とは、給料だけのことではない。新しいアイディアを柔軟に取り入れ、組織の風通しが良いとか、そういう数値で表現できないこともある。
今の日本は、数字も悪くなったんだけど、なんか数字に表れてないところで閉塞している…。