国の記録を全消去っていうのは王朝滅亡の前兆って歴史で習ったな→勤労統計の資料を廃棄 厚労省04~11年分、再集計は困難 - 毎日新聞 https://t.co/3venCjsYn3政府の基幹統計に穴が開く異例の事態に発展
— 建築エコノミスト森山 (@mori_arch_econo) January 17, 2019
統計を操作するようになったらその国家は終わり。
— Hiroshi Makita Ph.D. (@BB45_Colorado) January 17, 2019
ソ連邦のブレジネフ末期にそれを指摘してきたのは本邦保守論壇。
ジェイコブ・ソール「帳簿の世界史」でいってた、帳簿の三悪ってやつ。旧ソ連、フランス革命前のブルボン王朝、統計をごまかせば、やがて体制が転覆する。
この一件、エコノミストは賃金水準や失業率の数字を見ながら、アベノミクスは失敗だとか成功だとか論じていたわけで、それが全部オジャン、やり直しになってしまった。結構やばいはずなのに、世論の反応が鈍く見えるのが気がかり・・・。雇用保険の過少給付はあったが、一般市民は実害が分からなくてピンとこないのかも。
また忖度。勤労統計「データ改ざん」で露呈した見せかけの賃金上昇と雇用改善=斎藤満 | マネーボイス
そして、この記事。賃金水準が偽装されていただけではなく、失業率も低く見えるよう偽装されているのではないか、という分析。私にはその妥当性を判断できる経済的・統計的知識などないが、安倍政権のもとで奇跡的なまでに低い水準の失業率には、色々とあやふやで怪しい点がある。
昨今は人手不足、人手不足といわれているから、失業率が低いことに何の不思議もなく見える。が、一方で、保育・介護業界などでは、いぜん仕事がきつくて低賃金のため、あえて就労しない「待機組」が多く存在する、という指摘もある。
そもそも、少し前にも書いたことだが、「インフレが進むと、失業率が下がる」というのが高橋洋一氏らリフレ派の考え方だったのに、インフレ上昇率が微弱なままで、失業率が改善し続けている。それなのに、「失業率が改善したのは、アベノミクスのおかげ」ということにされている。
アベノミクスが雇用改善に寄与した根拠 | 野口旭 | コラム | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
さて次は、2017年のこの記事。
大前提として、勤労統計が全数調査でなかったということは、記事にある「就業者数」も正しいのか? いや、ど素人なので、よくわからんけど。
野口旭氏の分析を慎重に読むと、「「正規の職員・従業員の仕事がないから」という理由で非正規就業に甘んじている、いわゆる不本意非正規就業者は、数的にも割合としても一貫して減少してきた」という点が引っかかる。賃金は上がらないのに、就業者数、働く意欲のある人が増えているのはなぜか。非正規雇用を積極的に受け入れて働く人が増えたのはなぜか。
最近でも、外国人技能実習生に失踪した理由を尋ねたアンケート結果が、ゆがめられていたという問題が発覚した。疑り深い見方をすれば、「非正規で働く理由」という主観的な事柄は、数字を操作しやすいのではないだろうか(他のデータとの不整合がわかりにくい)。
考えすぎ? でも今の政府のデータなんて、これくらい疑ってもいいでしょ。
追記。
ツイートのまとめもつくった。こちらのまとめでは、新たになんばりょうすけ氏への返信を収録した。