イグ・ノーベル賞、日本人が12年連続受賞。喜びと賛辞の声の一方で、毎度懸念されているのが政府による研究予算の削減。これが日本における科学技術の未来に暗い影を落とす。
朝鮮王朝(李氏朝鮮)史上最高の名君といわれた世宗(大王)は、中国の唐王朝にならって集賢殿という学問研究所をたてて、前途有望な若い官吏に休暇を与えて研究に専念させた。
世宗が在位した15世紀は、朝鮮半島の科学が進んでいた時代でもあり、世界で初とされる雨量計の発明と全国への設置などが行われている。
もちろん、この時代には支配体制を否定してしまう自由な学問はできなかったわけだが、古人の知恵には学ぶべきところがあるだろう。少なくとも、「選択と集中」などという覚えたての経済用語を振りかざしたようなやり方よりは。
追記
余談だけれども、世界歴史大系の「朝鮮史」。山川出版社で、世界歴史大系で、編者が宮嶋博史氏その他とくれば、これは朝鮮史通史のニュースタンダードになる凄い本だろう、という予感がする。しかし本体7500円と、出版業界のハイパーインフレを感じさせる価格。私の住む市内の図書館にはおいてあるが、期限内で読み切る自信はない。