馬と鹿と野と郎

「世人は欺かれることを欲す」(ペトロニウス)

なろう系ジブリ 「ハウルの動く城」

 これはあんまり評価されてない作品で、私もいろいろそう思うのだが、改めてみるとやっぱり宮崎駿監督の才能は感じる。
 割とダメ人間なのに、イケメンで魔法が使えるから何となくモテるハウル。ヘタすりゃなろう系主人公の100倍不快な設定を、おばあちゃん化したヒロインと対置させることで、ハートフルな癒し系ストーリーになっている。
 そして、観た当時は気付かなかったが、バケモノみたいなオバサンの声を美輪明宏氏が当てるという、危険なキャスティングにハラハラする。宮さん以外だったら、絶対怖くてできないだろなぁ。