漫画やアニメの好きな人にとっては、「表現の自由を尊重し、かつ子供へのしつけもバッチリしている」という大人が理想像だろう。あるいは、これがオタクの自画像かもしれない。しかし世間の大人が、そういう人ばかりとは限らない。
保守的な親にとっては、好ましくない表現を規制することは、自由より優先される「道徳的に正しい」ことになる。そういう親にとっては、表現規制運動すらも、子供へのしつけとは別に、「親の果たすべき責任」の範囲になるだろう。
家族道徳を復活させようとする、自民党的改憲案や表現規制推進派が力を持った時、「親の責任」の一言で済ませるような規制反対論は勝ち目がなくなる。オタクにとって本当に危険なのは、自民党的なもの。