馬と鹿と野と郎

「世人は欺かれることを欲す」(ペトロニウス)

相対評価とはいえ、特異な落差。

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日本の子の幸福度 健康は1位、「精神」はワースト2位 - ライブドアニュース

 ちょっと冷静になるべきなのは、これはあくまで相対評価の順位。極端な話、調査対象になった日本以外の36か国が、めちゃくちゃ子供の幸せな国なら、「まぁまぁ幸せ」でも37位になってしまう。
 ベストセラーになった「ファクトフルネス」が言うには、世界全体で見れば教育を受けてない子供や貧困は減っているので、日本は相対的に落ちるかもしれない。

 一方で、日本において青少年の自殺率が上昇しているといった、気になるデータもある。

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 「体の健康」で1位なのに、「精神的幸福度」でブービーになるのを、「相対評価だから」で済ませることはできない。特異な傾向の落差である。この点について、緻密な分析が待たれる。

 

 

体を揉む際には。※追記あり。

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 注意。他のみんなが言ってるし、健康番組でもよく言われているけど、力強く揉みすぎると筋肉を痛めます。ゆっくり無理のない範囲でほぐしてね。

 あとそれから、他人にマッサージされるのは気持ちいいけれど、自分も柔軟体操しないと体がほぐれないよ。

 

 追記。

 そういえば、サイモン・シン代替医療のトリック」(文庫版の書名は「代替医療解剖」)で、カイロプラクティックの危険性について書いてたなぁ(第4章)。
 「付録 代替医療便覧」で、指圧療法についても2ページほど記述がある。
 難しく考える必要はない。揉んだり押したりして痛ければ、いたくない程度にやさしく揉む。「痛いからこそ効く」ということは、(科学的に)確認されていない。

 

代替医療解剖 (新潮文庫)
 

 

真面目に哲学の名著が読みたい人に~。

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 "ヘーゲル精神現象学なんか10代で読むかよ!"

 …ですね。真面目に「哲学の名著を読んでみたいなー」って人には、中央公論社の「世界の名著」シリーズをおすすめします。

 現在は「中公クラシックス」として新書版に(「精神現象学」は序論だけ入っていたけど、中公クラシックスでは「法の哲学」のみ)。

 
 「世界の名著」は、初学者向けのセレクトが秀逸なのです。カントの難解な「純粋理性批判」「実践理性批判」ではなく、それの要約版である「プロレゴーメナ」と「人倫の形而上学」が訳されています(中公クラシックスでは、「人倫の形而上学の基礎づけ」のみ)。

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世界の名著〈32〉カント (1972年)

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安倍総理の辞任表明によせて。

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 健康不安説は事実だった。

 この数か月、臨時国会が開かれず、会見すら極端に少なく、総理大臣としての存在感はなかったので、政権末期感がただよっていた。本来夏の東京五輪を花道に引退するつもりだったらしく、まぁ結局スケジュール通りか。

 
 しかし、安倍氏は第一次安倍政権の時、「突然投げ出した」ような電撃辞任で相当マスコミに叩かれたので、それがトラウマになって「コロナ流行のさなかに辞任したら、また叩かれる」と思ってたのかもしれない。

 ところが、体調悪化で政務が難しい中、「影の総理」とささやかれてきた菅官房長官ら側近が悪目立ちしていた。新聞記事によると、GOTOキャンペーンとかそこから東京除外の決定などは、菅氏のイニシアティブが大きかったらしい。
 菅氏がボルマン(ナチ党官房長)状態で、仮に氏が善玉であっても、これは健全な政治状況ではない。

 そういえばShin Horiさんも、春ごろ安倍首相と今井秘書官の関係を、ボルマンに例えていた。振り返ってみると、「アベノマスク」配布決定のあたりからすでに、体が怪しくて取り巻きの進言を頼りにする状態だったのか…?

 

 

 安倍政権に対する記事は、自分でも覚えてないほど多数ある。ここでは特に一つ、失業率の改善を裏付けるとされてきた「就業者数の増大」について。

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ヒトラーの共犯者〈下〉―12人の側近たち

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